チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調作品48
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
■録音年月日:1966年10月6日
■録音場所:イエス・キリスト教会、ダーレム
■録音:ステレオ
■スタッフ:P:オットー・ゲルデス、D:ハンス・ウェーバー、E:ギュンター・ヘルマンス
■原盤所有社:ドイツ・グラモフォン
チャイコフスキー:バレエ《くるみ割り人形》組曲作品71a
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
■録音年月日:1966年10月13日、12月26日
■録音場所:イエス・キリスト教会、ダーレム
■録音:ステレオ
■スタッフ:P:オットー・ゲルデス、D:ハンス・ウェーバー、E:ギュンター・ヘルマンス
■原盤所有社:ドイツ・グラモフォン
http://www.karajan.info/cgi/index.cgi?sort=up32&keys3=%81s%82%AD%82%E9%82%DD%8A%84%82%E8%90l%8C%60%81t
これも下記と同じく100円で購入。カラヤン嫌いの人にとってはこのいわゆる「甘美さ」が厭なのだろうが、ロッシーニと聞き比べると実に面白い。「甘美」というステロタイプな言い方とは違うが、確かに音色とメロディづくりをカラヤンは作曲家によって変化させているように感じる。ロッシーニの抜群の明解な切れ味に対して本盤の特色は!?
チャイコフスキーはかって、大枚を叩いてドイツ直輸入のカラヤンの高価な全集を買った。高校生の当時、何度も聴いたけれど、どの曲にも通底し一貫したメランコリイさがある。この2曲にももちろんある。メランコリイというと「女性的」、いまでは避けるべき用語かも知れないが「女々しく」響くかも知れないが、そうではない。名状しがたい「憂愁」とでも言うべきか、でも気怠いアンニュイとも違う。「憂国」的な政治的なニュアンスとも異質。時に自己韜晦し、時に雄々しく孤独に耐えようとする「憂愁」かな!?言葉では解析がむずかしい、そういう音をベルリン・フィルから自在に出させるところがカラヤンのほかにはない魔術かも知れない。