土曜日, 9月 08, 2018

ジョージ・セル/ザ・コンプリート・アルバム・コレクション / George Szell The Complete Columbia Album Collection

ジョージ・セル/ザ・コンプリート・アルバム・コレクション(106CD)
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セルの集大成(クリーヴランド管創立100年を記念した106枚のボックス・セット)。セルは欧州にも来演しており、コンセルトヘボウ管との共演やザルツブルク音楽祭ライヴなどの他音源もあるが、本セットが中心であることに変わりはない。
「快速、冷静、明燦」のセルの演奏に駄演なし、は定評のあるところだが、以下の収録情報をチェックしても、録音は極めて周到になされており、同一演目の再演が少ないことがなによりの特色である。
全体を4つに分けると、ドイツ音楽のメインロード(ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、メンデルスゾーン、ブラームス、ワーグナー)が第1グループ。次は、ハンガリー生まれのセルが共感をもって振った民族派音楽系(ドヴォルザーク、スメタナ、バルトーク、ヤナーチェク、コダーイ)。第3は特定の共演者とじっくりと仕上げた協奏曲系、第4はその他の幅広いレパートリー群である。
演奏の均質性は、セルのセルフ・コントロールはトスカニーニばりであり折り紙付き。

(収録情報)
【ハイドン】
<交響曲>
・第88番 1954年4月9日
・第92番『オックスフォード』①1949年4月27日、②1961年10月20日
・第93番 1968年4月19日
・第94番『驚愕』1967年5月5日
・第95番 1969年1月17-18日
・第96番『奇蹟』1969年10月11-12日
・第97番 ①1957年10月25-26日、②1969年10月3,6日 
・第98番 1969年10月10日
・第99番 1957年10月25-26日
・第104番『ロンドン』1954年4月9日
➡ 第89番、第90番、第91番、第100~103番がない。第98番は1969年10月10日の録音。セルが存命していれば、こうした番数を収録したのではないかと思われる。

【モーツァルト】
<交響曲>
・第28番 1965年10月5日
・第33番 1962年10月26日
・第35番『ハフナー』1960年1月8-10日
・第39番 ①1947年4月22日、②1960年3月11-12日
・第40番 ①1955年11月18日、②1967年8月25日
・第41番『ジュピター』①1955年11月18日、②1963年10月11,25日
・『フィガロの結婚』序曲 1957年10月25日
・『劇場支配人』序曲 1966年1月28-29日
・ディヴェルティメント第2番 1963年4月20日
・セレナード第13番『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』1968年10月7日
・セレナード第9番『ポストホルン』1969年1月10日
<ピアノ協奏曲>
・第10番(2台のピアノのための)K.365、カサドシュ&ギャビー・カサドシュ(P)C 1955年12月19、21日(以下、Cはコロンビア響)
・第12番、カサドシュ(P)C 1955年12月20日
・第15番、カサドシュ(P)1968年10月18日
・第17番、①ゼルキン(P)C 1955年11月20-21日、②1964年10月18,19,21日
・第18番、カサドシュ(P)1957年10月10-11日
・第19番、ゼルキン(P)C 1961年4月26-28日
・第20番、①カサドシュ(P)1957年10月10-11日、②ゼルキン(P)C 1961年4月26-28日
・第21番、カサドシュ(P)1961年11月3-5日
・第22番、カサドシュ(P)1959年11月13日
・第23番、カサドシュ(P)1958年11月14-15日
・第24番、①カサドシュ(P)C 1954年1月12-13日、②1961年11月3-5日
・第25番、①ゼルキン(P)C 1955年11月20-21日、1953年4月16日、②レオン・フライシャー(P)1959年1月10日
・第26番『戴冠式』、①カサドシュ(P)C 1954年1月15-16日、②カサドシュ(P)C 1962年11月2-4日
・第27番、カサドシュ(P)C 1962年11月2-4日
<ヴァイオリン協奏曲>
・第1番、スターン(Vn.)C 1961年1月22-23日
・第3番、スターン(Vn.)1961年1月21-22日
・第5番『トルコ風』スターン(Vn.)C 1963年4月19日
・クラリネット協奏曲K.622、ロバート・マーセラス(Cl.)1961年10月21日
・協奏交響曲 K.364、ラファエル・ドルイアン(Vn.)、エイブラハム・スカーニック(Vla.)1963年12月28日
・モテット『エクスルターテ・ユビラーテ』K.165、ジュディス・ラスキン(ソプラノ)1964年5月11日
・ピアノ四重奏曲第1番、第2番、セル(P)ブダペスト弦楽四重奏団 1946年8月19-20日
・ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 K.376、ト長調 K.301、ホ短調 K.304、ハ長調 K.296、ラファエル・ドルイアン(Vn.)、セル(P)1967年8月1-3日
➡ 交響曲は最後期の3曲は再録している。ピアノ協奏曲ではカサドシュとの、ヴァイオリン協奏曲ではスターンとの相性が良かったことがわかる。

【ベートーヴェン】
<交響曲全集>
・第1番 1964年10月2日
・第2番 1964年10月23日
・第3番『英雄』1957年2月22-23日
・第4番 ①1947年4月22日、②1963年4月5-6日
・第5番『運命』①1955年11月26日、②1963年10月11,25日
・第6番『田園』①ニューヨーク・フィル1955年12月5日、②1962年1月20-21日
・第7番 1959年10月30-31日
・第8番 1961年4月15日
・第9番『合唱』、アデーレ・アディソン(ソプラノ)、ジェーン・ホブソン(メゾ・ソプラノ)、リチャード・ルイス(テノール)、ドナルド・ベル(バリトン)、クリーヴランド管&合唱団 1961年4月15,21,22日
・『レオノーレ』序曲第1番 1967年8月25日
・『レオノーレ』序曲第2番 1966年10月8日
・『レオノーレ』序曲第3番 1963年4月5-6日
・『エグモント』序曲 1966年10月8日
・『コリオラン』序曲 1966年10月29日
・『シュテファン王』序曲 1966年10月29日
・『フィデリオ』序曲 1967年8月25日
<ピアノ協奏曲全集>
・第1番、レオン・フライシャー(P)1961年2月25日
・第2番、レオン・フライシャー(P)1961年4月16日
・第3番、レオン・フライシャー(P)1961年4月16日
・第4番、レオン・フライシャー(P)1959年1月10日
・第5番、レオン・フライシャー(P)1961年3月3-4日
➡ 交響曲全集(新盤)は第3番(1957年)から第1番、第2番(1964年)まで7年をかけて慎重に行われている。ピアノ協奏曲は全てレオン・フライシャーとの共演。

【シューベルト】
・交響曲第8番『未完成』①1955年11月26日、②1960年3月12日
・交響曲第9番『グレート』1957年11月1日
・劇音楽『ロザムンデ』 D.797より(序曲/間奏曲第3番/バレエ音楽第2番)1967年1月7日

【シューマン】
<交響曲全集>
・第1番『春』1959年1月21日
・第2番 ①1952年11月28日、②1960年10月21,24日
・第3番『ライン』1960年10月21日
・第4番 ①1947年11月26日、②1960年3月12,22日
・『マンフレッド』序曲 1959年1月21日
・ピアノ協奏曲 Op.54、レオン・フライシャー(P)1960年1月8日

【メンデルスゾーン】
・交響曲第4番『イタリア』①1947年11月26日、1951年11月17日、②1962年10月26日
・序曲『フィンガルの洞窟』1962年10月26日
・劇音楽『真夏の夜の夢』 Op.61より(序曲/スケルツォ/夜想曲/間奏曲/結婚行進曲)①ニューヨーク・フィル1951年1月8,17日、②1967年1月13日
・ヴァイオリン協奏曲Op.64、フランチェスカッティ(Vn.)C 1961年12月1日
 
【ブラームス】
<交響曲全集>
・第1番 ①1957年3月1-2日、②1966年10月7日
・第2番 1967年1月6日
・第3番 1964年10月16日
・第4番 1966年4月8日
・ハイドンの主題による変奏曲 1964年10月24日
・大学祝典序曲 1966年10月28日
・悲劇的序曲 1966年10月28日
・ピアノ協奏曲第1番、①ゼルキン(P)1952年11月30日、②レオン・フライシャー(P)1958年2月21-22日、③ゼルキン(P)1968年4月19-20日
・ピアノ協奏曲第2番、①レオン・フライシャー(P)1962年10月19日、②ゼルキン(P)1966年1月21-22日
➡ ブラームスの交響曲全集も晩年に近い時期に収録。一方、ピアノ協奏曲第1番は3種(但しゼルキンが2回)の音源。

【ワーグナー】
・『ラインの黄金』より「ワルハラ城への神々の入場」1968年10月7,11-12日
・『ワルキューレ』より「ワルキューレの騎行」①1956年11月2日、②1968年10月7,11-12日
・同上より「魔の炎の音楽」①1956年11月2日、②1968年10月7,11-12日)
・『ジークフリート』より「森のささやき」①1956年11月2日、②1968年10月7,11-12日
・『神々の黄昏』より「夜明けとジークフリートのラインへの旅」①1956年11月2日、②1968年10月7,11-12日
・同上より「ジークフリートの葬送行進曲」①1956年11月2日、②1968年10月7,11-12日
・『トリスタンとイゾルデ』より前奏曲と「愛の死」1962年1月26日
・『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より第1幕への前奏曲、①ニューヨーク・フィル1951年1月8日、②1962年1月26日
・『タンホイザー』序曲 ①ニューヨーク・フィル1951年1月4日、②1962年1月26日
・『さまよえるオランダ人』序曲 ①ニューヨーク・フィル1951年1月4日、②1965年12月10日
・『ファウスト』序曲 1965年12月10日
・『ローエングリン』第1幕への前奏曲 1965年12月10日
・『リエンツィ』序曲 ①ニューヨーク・フィル1951年1月4日、②1965年12月10日

★ ★ ★ ★ ★

【ドヴォルザーク】
・交響曲第7番 1960年3月18日
・交響曲第8番 1958年10月25,31日、11月1日
・交響曲第9番『新世界より』①1952年1月18日、②1959年3月20-21日
・スラヴ舞曲集 Op.46(全8曲)、同 Op.72(全8曲)、①1962年7月19日、1962年8月2日、1963年1月4-5日、②1963年1月~1965年1月
・同上Op.46より第1番、第3番、Op.72より第2番、第7番 1962年7月19日、1962年8月2日、1963年1月4-5日
・同上(Op.46より第1番、第3番、第8番、Op.72より第2番、第7番)1947年4月21日
・ピアノ協奏曲 Op.33、ルドルフ・フィルクシュニー(P)1954年4月9,11日
・序曲『謝肉祭』1962年7月19日、1963年1月4-5日
➡ セルはスラヴ舞曲集をこよなく愛しており、全16曲を2回、なかでも通番で、第1番、第3番、第10番、第15番は4回も収録している。

【スメタナ】
・弦楽四重奏曲第1番『わが生涯より』(オーケストラ用編曲:セル)1947年4月26日
・『売られた花嫁』序曲 1958年3月15日
・『売られた花嫁』より3つの舞曲 1962年8月2日、1963年1月4-5日
・『わが祖国』より『モルダウ』①1951年1月7-8日、②1963年1月4-5日
・『わが祖国』より『ボヘミアの森と草原から』1951年1月8日

【バルトーク】
・管弦楽のための協奏曲 1965年1月15-16日
・ピアノ協奏曲第1番 Sz.83 ゼルキン(P)C 1962年4月20-21日

【ヤナーチェク】
・シンフォニエッタ Op.60 1965年10月15日
・ヒンデミットの主題による変奏曲 1964年10月9日

【コダーイ】
・『ハーリ・ヤーノシュ』組曲 1969年1月10-11日

★ ★ ★ ★ ★
【J.S.バッハ】
・ヴァイオリン協奏曲 BWV.1053 フランチェスカッティ(Vn.)C 1953年1月6日
・ヴァイオリン協奏曲 BWV.1056(シゲティ編)シゲティ(Vn.)C 1954年1月13日

【ヘンデル】
・ヴァイオリン・ソナタHWV.371、シゲティ(Vn.)1954年2月23日

【タルティーニ】
・ヴァイオリン協奏曲D.45、シゲティ(Vn.)C 1954年1月15日
・ヴァイオリン・ソナタB.G.19、シゲティ(Vn.)1954年2月22日

【ブルッフ】
・ヴァイオリン協奏曲第1番、フランチェスカッティ(Vn.)シッパース/ニューヨーク・フィル 1962年1月23日

【ウィリアム・シューマン】
・オルフェウスの歌 レナード・ローズ(Vc.)1964年1月11日

【リスト】
・ピアノ協奏曲第2番、カサドシュ(P)1952年1月20日

【ラフマニノフ】
・パガニーニの主題による狂詩曲、レオン・フライシャー(P) 1956年10月26日

【フランク】
・交響的変奏曲 M.46 レオン・フライシャー(P)1956年12月28日

【グリーグ】
・ピアノ協奏曲Op.16、レオン・フライシャー(P)1960年1月8日

【バーバー】
・ピアノ協奏曲 Op.38 ジョン・ブラウニング(P)1964年1月3日

★ ★ ★ ★ ★

【ヒンデミット】
・ウェーバーの主題による交響的変容 1947年11月25日

【ウェーバー】
・『オベロン』序曲 ①ニューヨーク・フィル1951年1月8日、②1963年1月4日
・『魔弾の射手』序曲 ニューヨーク・フィル1951年1月8日
・コンツェルトシュテュックOp.79、カサドシュ(P)1952年1月20日

【ディーリアス】
・『イルメリン』前奏曲 1956年10月28日

【オーベール】
・『フラ・ディアヴォロ』序曲 1957年11月2日

【ボロディン】
・だったん人の踊り 1958年2月28日、3月1日

【リムスキー=コルサコフ】
・スペイン奇想曲 1958年2月28日、3月1日

【ベルリオーズ】
・序曲『ローマの謝肉祭』 1958年3月15日

【ウォルトン】
・管弦楽のためのパルティータ 1959年1月21日
・交響曲第2番 1961年2月24日

【ストラヴィンスキー】
・組曲『火の鳥』(1919年版)1961年2月24日、3月3,4日

【J.シュトラウス&J.シュトラウス2世、ヨゼフ・シュトラウス】
・『こうもり』序曲 1958年3月1日
・『美しく青きドナウ』、ピチカート・ポルカ、『うわごと』、『春の声』 、『オーストリアの村つばめ』、常動曲 1962年1月5日

【ドビュッシー】
・交響詩『海』1963年1月11-12日

【ラヴェル】
・『ダフニスとクロエ』第2組曲 1963年1月11-12日
・亡き王女のためのパヴァーヌ 1963年1月11-12日

【ムソルグスキー】
・『ホヴァンシチナ』より前奏曲『モスクワ河の夜明け』1958年2月28日、3月1日
・組曲『展覧会の絵』(ラヴェル編)1963年10月30日

【リャードフ】
・魔法にかけられた湖  1963年10月30日

【R.シュトラウス】
・交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』① 1949年4月15日、②1957年3月29日
・交響詩『ドン・ファン』1957年3月29日
・交響詩『死と浄化(変容)』1957年3月29日
・交響詩『ドン・キホーテ』フルニエ(Vc.)1960年10月28-29日
・ホルン協奏曲第1番Op.11、マイロン・ブルーム(Hr.)1961年10月27日
・家庭交響曲 1964年1月10日

【ビゼー】
・『アルルの女』第1組曲(全曲)、第2組曲より『ファランドール』1965年3月25日

【ヒンデミット】
・ウェーバーの主題による交響的変容 1964年10月10日

【グリーグ】
・『ペールギュント』第1組曲(全曲)、第2組曲より『ソルヴェイグの歌』1965年2月16日

【プロコフィエフ】
・交響曲第5番 1959年10月24,31日
・組曲『キージェ中尉』1969年1月17-18日
・ピアノ協奏曲第1番、グラフマン(P)1966年3月26日
・ピアノ協奏曲第3番、グラフマン(P)1966年3月26日
・ピアノ協奏曲第4番、ゼルキン(P)オーマンディ/フィラデルフィア管 1958年3月30
・ピアノ・ソナタ第3番『古い手帳から』グラフマン(P)1962年12月26日

【ロッシーニ】
・『ランスへの旅』序曲 1967年1月14日
・『イタリアのトルコ人』序曲 1967年1月14日
・『アルジェのイタリア女』序曲 1967年5月5日
・『どろぼうかささぎ』序曲 ①1958年3月15日、②1967年5月5日
・『絹のはしご』序曲 1967年5月27日

【チャイコフスキー】
・交響曲第5番 1959年10月23-24日
・ロココの主題による変奏曲 Op.33、レナード・ローズ(Vc.)1952年1月8日
・イタリア奇想曲 1958年2月28日、3月1日
・ピアノ協奏曲第1番 ①ホロヴィッツ(P)ニューヨーク・フィル1953年1月12日(ライヴ)、②グラフマン(P)1969年1月24-25日、3月20日

【ブルックナー】
・交響曲第3番ニ短調(1889年第3稿 ノーヴァク版)1966年1月28-29日
・交響曲第8番ハ短調(1890年第2稿 ノーヴァク版)1969年10月3,6,10,13日

【マーラー】
・交響曲第10番嬰ヘ短調よりアダージョ(クルシェネク版)1958年11月1日
・交響曲第10番嬰ヘ短調よりプルガトリオ(クルシェネク版)1958年11月1日
・交響曲第4番、ジュディス・ラスキン(ソプラノ)1965年10月1-2日
・交響曲第6番『悲劇的』、1967年10月(ライヴ)

<その他>
ボーナストラック:セルのインタビューなど

➡ ジョージ・セル・エディション 49枚組 

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1KK43QWOEB6FR/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B00BMKDQHQ   も参照


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