土曜日, 3月 04, 2017

マタチッチ Lovro von Matačić


ロヴロ・フォン・マタチッチ・コレクション~1954-1962年録音集(9CD)

ロブロ フォン マタチッチ(18991985年)は、クロアチア(旧オーストリア帝国)のスーシャック生まれの指揮者。彼の父親はオペラ歌手としてのキャリアをもち音楽的な家庭に育った。ウィーンで学んだのち、1916 年にケルン市立歌劇場の副指揮者としてデビューした。第一次世界大戦中も主としてウィーンで作曲、評論活動などで過ごすが、1933年ザグレブ歌劇場の第1指揮者として故国に戻り、1938年ベオグラード歌劇場の音楽監督およびベオグラード・フィルの指揮者に就任した。この間、ウィーン交響楽団や1936 年にはベルリン・フィルとも共演した。第二次世界大戦中は、よく知られるとおりナチズムに協力し、それが原因で投獄されるも著名な音楽家であったことで九死に一生の特赦をえる。

戦後は以上の経緯から国内に活動が限定され、ながく干されるが、シュワルツコップの「アラベラ」ハイライト盤録音(1954 年)以降活動を本格化する。バイロイト、バイエルン州立歌劇場、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座などでオペラ指揮者として活動する一方、195658年にはシュターツカペレ・ドレスデン、196166年にはフランクフルト市立歌劇場、197279年にはモンテカルロ・フィルの音楽監督を歴任した。1970年以降ザグレブ・フィルの専任指揮者であり、N響の名誉指揮者も務めた。1985 年にザグレブで没した。 

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UHQCD DENON Classics BEST ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調


N響で数々の録音 ロヴロ・フォン・マタチッチ & NHK交響楽団 ~ ステレオ・ライヴ大集成 (Lovro von Matacic & NHK Symphony Orchestra ~ Live Recording Edition) [12CD BOX] [Live] [Limited Edition] を残してくれたマタチッチは早熟で、御年「17歳」でケルン歌劇場にて指揮者としてデビューした。そのマタチッチが大家となり(数字を逆にして)齢「71歳」で気心の知れたオケ、そして得意のブルックナーで録音したのがこの5番です。

第1楽章の導入部の沈んだ暗いスタートは驚きです。第2楽章は5番でもっとも早く作曲され、巷間この時代のブルックナーの苦悩が最も顕著な時期とも言われますが、この演奏はそれに捉われることなく淡々とリズムを刻み、大らかで全般にあっけらかんとした印象です。その一方、後半の2楽章は、反転、集中力を高め荘厳なコラールのフィナーレでは得難い感動をもって終結します。

マタチッチは大柄ながらお顔はよく見ると端正な風貌、そして流儀としては、オーケストラを燃焼させる「触媒効果」は抜群、しかもそこには強い作曲者の主張と指揮者独特の哀歓が籠められているといった印象。チェコ・フィルの燻し銀の弦が熱量を徐々に蓄えていき、最後に一気に放出する過程は聞き物です。
 
ブルックナー:交響曲第7番


チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 マタチッチ(ロヴロ・フォン)、 ブルックナー

 
マタチッチのブルックナー。余人のおよばぬ大人(たいじん)の境地で、野太く、おおらか。ただし、5番などでは大幅な楽曲カットや一部改変もあり、原典重視派からは批判もある。自由度の高い解釈とオケ操舵は、いまやとても許される音楽仁義ではないかもしれないが、クナッパーツブッシュなどとともに、ブルックナー受容初期のひとつの流儀と言えるのだろう。1970年代までの古きよき音楽風景かも知れない。

さて、7番は異稿の問題が比較的すくなく、マタチッチの演奏についても素直に耳を傾けることができる。前半2楽章の充実ぶりがよく話題になるが、後半の重量感も見事である。テンポは前半(特に第2楽章)やや速く、後半2楽章は標準より、じっくりと聴かせている。鷹揚として、その一方、密度の濃い名演。
 
ブルックナー:交響曲第8番


ロヴロ・フォン・マタチッチ、 NHK交響楽団

 
有名なN響とのライヴ演奏(74分13秒)。まずもって驚かされるのはN響の緊張感あふれる応対で、第1楽章から管楽器も実力を思いっきり発揮すべく、奮戦の気構えで臨場している様が伝わってくる。
マタチッチの音楽づくりは、いつもどおり隈取りくっきり、リズムも小刻み、よく切れる包丁でザクザクと刃をいれていく印象ながら、その切り口はけっして大雑把ではない。否、細部に神経の行き届いた、それでいて生き生きとした溌剌さを失わせない統率力こそ持ち味だろう。頑固な名シェフといった趣である。

演奏へ没入しているからか、ハイテンションの気迫が最後まで衰えない。むしろ楽章がすすむほど熱気が籠もってくる感じで、こういう実演に居合わせたら、聴衆は徐々に「金縛り」の状況になっても不思議はない。
全般にテンポは早く、第3楽章も一気に駆け抜ける爽快感があり、そのため弦、木管の叙情性あふれる表情は抑えられているように感じる。マタチッチの代表盤であるとともにブルックナー演奏の激戦区8番にあって、いまでも独自の存在感がある。
 
グリーグ & シューマン: ピアノ協奏曲(クラシック・マスターズ)


リヒテル(スヴャトスラフ)

 
リヒテルは強烈な個性のピアニストである一方、集中力あふれる堅牢な演奏スタイルは、当時のソビエト連邦の象徴だったハンマーにたとえられた。あらゆる演目で駄作といったものがないのは、当時のソ連の鉄の政治体制を反映したような完璧性ともイメージの共有がある。音楽、音楽家といえども、否、それが人びとの心をぎゅっと掴む作用をもっている以上、むしろそれゆえに時代が反映されている。

このリヒテルvsマタチッチ共演は特異の名演。リヒテルのハンマーのような屈強さ、マタチッチの無骨といった表面的な印象を超えて、迫力満点のグリーグでは思わぬ抒情性にはっと心がぐらつく。その一方、たっぷりの哀愁のシューマンの底にはとぐろを巻く強い情念が疼く。しかし、こうした意表を衝くスリリングさの先に、どちらもとびっきりに心を籠めた真の「音楽」を感じる。

→ Icon: Sviatoslav Richter にて聴取
 
ワーグナー:楽劇「ローエングリン」 (3CD)


ロヴロ・フォン・マタチッチ、 ワーグナー 

 
 
(参考)
N響との音源は以下のBOXがでている。
 
ロヴロ・フォン・マタチッチ & NHK交響楽団 ~ ステレオ・ライヴ大集成 (Lovro von Matacic & NHK Symphony Orchestra ~ Live Recording Edition) [12CD BOX] [Live] [Limited Edition]

ロヴロ・フォン・マタチッチ & NHK交響楽団 ~ ステレオ・ライヴ大集成 (Lovro von Matacic & NHK Symphony Orchestra ~ Live Recording Edition) [12CD…


2016
[収録内容]

Disc 1 (ALT-048)
ブルックナー : 交響曲 第8番
ライヴ録音 : 1975年11月26日 / NHKホール

Disc 2 (ALT-049)
ワーグナー :
1. パルシファル第1幕への前奏曲
2. パルシファル聖金曜日の音楽
3. ジークフリートより森のささやき
4. 神々の黄昏より (マタチッチ版) 序奏 ~ ジークフリートのライン旅
5. 神々の黄昏より (同版) ジークフリートの死 ~ 葬送行進曲 ~ 終曲
ライヴ録音 : 1975年12月4日 / NHKホール

Disc 3 (ALT-050)
ドヴォルザーク : 交響曲 第9番 「新世界より」
ライヴ録音 : 1975年12月10日 / NHKホール

Disc 4 (ALT-060)
ブラームス :
1. 交響曲 第3番
2. 悲劇的序曲
ライヴ録音 : M-1: 1973年12月5日 | M-2: 1975年11月19日 / NHKホール

Disc 5 (ALT-061)
1. シューベルト : 交響曲 「未完成」
2. ビゼー : カルメン 第1組曲、アルルの女 「ファランドール」
3. ゴトヴァッツ (1895~1982) : 交響的 コロ舞曲
ライヴ録音 : 1973年12月27日 / NHKホール

Disc 6 (ALT-062)
1. モーツァルト : ピアノ協奏曲 第20番
2. チャイコフスキー : 交響曲 第5番
弘中孝 (ピアノ / M-1)
ライヴ録音 : 1975年11月19日 / NHKホール

Disc 7 (ALT-091)
ブラームス : 交響曲 第1番
ライヴ録音 : 1967年1月28日 / 旧NHKホール

Disc 8 (ALT-092)
スメタナ : わが祖国
ライヴ録音 : 1968年9月12日 / 東京文化会館

Disc 9 (ALT-093)
ブルックナー : 交響曲 第7番
ライヴ録音 : 1969年5月9日 / 東京厚生年金会館

Disc 10 (ALT-129)
ショスタコーヴィチ :
1. 交響曲 第1番 へ短調 Op.10
2. 交響曲 第9番 変ホ長調 Op.70
ライヴ録音 : M-1: 1969年5月20日 | M-2: 1967年1月12日 / 東京文化会館

Disc 11 (ALT-130)
1. ベートーヴェン : 交響曲 第6番 ヘ長調 Op.68 「田園」
2. ベートーヴェン : レオノーレ序曲 第3番 Op.72b
3. [アンコール曲] ワーグナー : 楽劇 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲
ライヴ録音 : 1967年11月25日 / 新潟県民会館

Disc 12 (ALT-131)
ブルックナー : 交響曲 第5番 変ロ長調
ライヴ録音 : 1967年11月21日 / 東京文化会館

ロヴロ・フォン・マタチッチ (指揮)
NHK交響楽団
 
 

土曜日, 2月 25, 2017

カラヤン 推奨CD 

ブラームス:ドイツ・レクイエム
ブラームス:ドイツ・レクイエム [2017]

カラヤンはドイツ・レクイエムにこよなく愛着を感じており、晩年にいたるまで幾多の音源を残している。管弦楽の劇的な展開、合唱の妙なる響き、独唱者の情感あふれた詠唱、たしかに様々な要素をもった総合芸術といえる作品である。しかし、この作品は深き悲しみをたたえ、ながき詠嘆が続き、それを十全に表現する以上、オペラなどとは異なり一定の忍耐力を聴き手にしいる。

かつてハンブルクの教会でホルスト・シュタインの指揮で本曲を聴いたことがあるが、ドイツ(プロテスタント)的宗教的なバックグランドがなければ本当の理解はできないのでないかと一種の諦観を感じたことがある。

ブラームスは苦心惨憺してドイツ・レクイエムを書き、その経験をふまえて後、4曲の交響曲を世にだした。そうした意味ではその後のブラームスらしさがこの1曲に凝縮されているとも言える。カラヤン盤は約77分を要し、ほぼ交響曲2曲分相当のボリュームである。この大曲、美しさの強調だけで乗り切れる作品ではなく、カラヤンは、管弦楽と合唱の統一感ある緊張の持続こそが弛みなき道行きを約束すると言わんばかりの演奏である。

<収録情報>
・ブラームス:ドイツ・レクイエム Ein deutsches Requiem op.45
~聖書の言葉による、独唱、合唱とオーケストラのための~
 グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)
 エーベルハルト・ヴェヒター(バリトン)
 ウィーン楽友協会合唱団
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

 録音時期:1964年5月
 録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール

➡ The Young Karajan - The First Recordings, Vol. 9 も参照

Brahms: The Symphonies
Brahms: The Symphonies Box set

Karajan Symphony Editionにて聴取。カラヤンの70年代のブラームス。1970年大阪万博でカラヤン/ベルリン・フィルは大阪ではベートーヴェンの交響曲全曲演奏、一方、東京ではざまざまな演目を取り上げたが、ブラームスの第2番、第3番をライヴで聴いた。強烈なインパクトであった。

カラヤンは、大宗において初期から後期に至るまで、その演奏スタイルは一貫している。その一方、初期は並々ならぬ気迫に満ちており、後期は同時代の先頭を走るがごとく音響学的に充実している。しかし、両者は時とともにいわばトレードオフの関係にある。

一例としてブラームスの交響曲ではカラヤン、現存する最初の録音記録である第1番(1943年9月6〜11日、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団との演奏  Maestro Vol. 1: Herbert von Karajanにて入手可能)を比較の上で取り上げよう。

第1楽章冒頭の重くパセティックな出だしから、基本的にカラヤンの解釈は後年のあまたの録音と変わっていないことに驚く。テンポは遅くじっくりと音を積み上げていく。一方、フレーズは短く艶やかに処理していく。
第2楽章のアンダンテ・ソステヌートは、明暗交錯する複雑な心理の綾を表情豊かに描いてみせる。やや濃厚な味わいという気もするが、この時代のコンセルトヘボウの音色ゆえかも知れない。
第3楽章に入ると速度を上げ陰から陽への移行提示がこめられる。終楽章の劇的な展開も後年の録音と共通し、すっきりと機敏な進行は思い切りがいい。全般に、なお荒削りながらもブラームス解釈を概成していた若き日のカラヤン像がそこにあり、後年はこれに老練の技が加わっていったという感想をもつ。

小生は初期カラヤンの「斬新さ」に強い魅力を感じる一人だが、カラヤンを評価するという共通の立ち位置から、どの時代のカラヤンを聴くかはリスナーの嗜好如何と言えよう。70年代のカラヤンは(それはもちろんブラームスに限らないが)、覇気、音響両ファクターで丁度「中庸」の時代と言えるかも知れない。

Karajan Bruckner: 9 Symphonies
Karajan Bruckner: 9 Symphonies Box set

≪カラヤンのブルックナー≫
 1950 年代、日本でいまだブームが胎動するまえだが、ブルックナーのレコードはなかなか入手できなかった。フルトヴェングラー、ワルター、クナッパーツブッシュ、コンヴィチュニー、ヨッフムらが先鞭をつけたが、カラヤン/ベルリン・フィル盤の8番 Bruckner: Symphony No.8 - Overtures by Mendelssohn, Nicolai, Wagner & Weber が1959 年頃にリリースされ、名演の誉れ高しとの評価を得た。

 1930 年代から幅広い演目で多くのレコードを精力的に録音してきたカラヤン Herbert von Karajan in Berlin The Early Recordings だが、ブルックナーの取り上げについては実は慎重な印象があった。いまでは全く考えられないことだが、「カラヤンはブルックナーが実は苦手なのでは・・」といった勝手な風説すら当時の日本ではあった。

 1970 年頃を境に、この「風説」が一吹される。順番は別として、4,7,9番が相次いでリリースされ、その録音がベルリンの教会で行われたことから残響がとても豊かで美しく、ブルックナーのシンフォニーに見事に適合しており、これを境にブルックナーはカラヤンのメインのレパートリーと認識されることになった。

 その後、この全集がでて、カラヤンの評価は決定的となる。1,2,3,5,6番の正規録音(ライヴ盤を除く)はこの全集所収のみである。再録の多いカラヤンにあって、これは記憶にとどめておいていいだろう。いずれも非常にレヴェルの高き演奏で、カラヤンは3,5番は別の機会を考慮していたかも知れないが、概ね「これで良し」と一応の評価をしていたのではないかと考える。5番および6番については1楽章を欠いているがフルトヴェングラーの音源があるけれど、他はフルトヴェングラーの記録はない。カラヤンは密かに独壇場と思っていたかも知れない。

 晩年、ウィーン・フィルとの7,8番が出る。特に7番は、ブルックナーの作曲時のエピソード(ワーグナーへの葬送)に加え、死の3ヶ月前の最後の録音であったことから、カラヤン自身への「白鳥の歌」と大きな話題を呼んだ。オーストリア人カラヤンにとって、故国の大作曲家たるブルックナーは、むしろ特別な存在であったのかも知れない。なお、7,8番に関しては、この新録音よりも本全集所収の旧録の迫力を小生は評価している。

 全番に一貫するカラヤンらしい明晰な解釈、流麗な音の奔流、なによりもその抜群の安定感からみて、ヨッフムとともに全集決定盤の最右翼である。

シューベルト:交響曲第8番「未完成」&第9番「ザ・グレイト」
シューベルト:交響曲第8番「未完成」&第9番「ザ・グレイト」

<第9番について>
この演奏がリリースされた時の衝撃は大きかった。同曲、ベルリン・フィルを振っての録音時間は、フルトヴェングラーが55:17(以下は全てNAXOSベース)、ベームが51:10に対して、カラヤンは46:43と超特急である(ちなみに、後年のラトルは57:42でフルトヴェングラーよりも遅く、カラヤンと真逆の路線をとった)。
はじめ聴くと特に第4楽章が速く感じるのだが、フルトヴェングラー11:45、ベーム11:27に対して、カラヤンは11:33で実は決して際立っていない(ちなみに、この楽章、遅い典型のクナッパーツブッシュ/ウィーン・フィルは13:57)。

煩瑣に演奏時間を記したが、カラヤン盤の衝撃とは、全体の「超速」感と終楽章のファナティックさにある。録音の工夫も当然あろうが、8番(1964年10月収録)での重い響きを一転開放して、9番(1968年9月)では色調もぐっと明るくし管楽器とベルリン・フィルの分厚い低弦を強烈に前面に立てている印象。その明るさと迫力が、あくまでも荘重に演奏するスタイルを疑わなかった当時の常識を覆した。カラヤン面目躍如の記録である。

Legendary Decca Recordings
Legendary Decca Recordings Box set

 晩年、カラヤンはベルリン・フィルと決別して、ウィーン・フィルに回帰した。しかし、そこには残念ながら、往時のカラヤンらしい抜群の切れはない。しかし、この壮年期の選集は別である。驚くべきほど充実し、その音楽の<純度>、爽快な<迫力>には得難い魅力がある。

 帝王カラヤンのもっとも充実した時期の記録であり、ウィーン・フィルは、このカリスマとの邂逅に、持てる力を出し切っている。ベルリン・フィルの隙のない完璧な演奏スタイルとは異なり、ウィーン・フィルらしい流麗さ、時に統制を緩めたようなパッショネイトな表情もあり、いずれも生き生きと息づく音楽である。どれも甲乙つけがたい出来だが、特に『惑星』、『ジゼル』そして、もっとも録音の早い『ツァラトゥストラはかく語りき』の斬新な解釈には現代のリスナーにも新鮮な驚きがあるだろう。廉価盤の多いカラヤンのなかではいささか値が張るがその価値は十分。推奨したい。

<ライン・ナップ(録音年)>
CD 1
・ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68 (1960年)
・ハイドン:交響曲第103番変ホ長調『太鼓連打』 (1963年)
CD 2
・ハイドン:交響曲第104番ニ長調『ロンドン』 (1960年)
・ブラームス:悲劇的序曲作品81 (1962年)
・ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90 (1962年)
→ ベートーヴェン:交響曲第7番/ブラームス:交響曲第3番
CD 3
・モーツァルト:交響曲第40番ト短調K550 (1960年)
・モーツァルト:交響曲第41番ハ長調K551『ジュピター』 (1963年)
→ モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」
・チャイコフスキー:幻想序曲『ロミオとジュリエット』 (1961年)
CD 4
・ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92 (1960年)
・ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88 (1965年)
CD 5
・チャイコフスキー:『白鳥の湖』組曲(1965年)
・チャイコフスキー:『胡桃割り人形』組曲 (1962年)
・チャイコフスキー:『眠れる森の美女』組曲 (1965年)
→ チャイコフスキー:3大バレエ
CD 6
・アダン:『ジゼル』 (1962年)
CD 7
・グリーグ:『ペール・ギュント』作品23より (1962年)
→ グリーグ:ペール・ギュント、他
・ホルスト:組曲『惑星』作品32 (1962年)
→ ホルスト:組曲「惑星」
CD 8
・J.シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』序曲 
・J.シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』よりバレエ音楽
・J.シュトラウス2世:『アンネン・ポルカ』作品117
・J.シュトラウス2世:喜歌劇『ジプシー男爵』より序曲
・J.シュトラウス2世:『狩にて』作品373
・J.シュトラウス2世:『ウィーンの森の物語』作品325
・ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ『うわごと』作品212 (以上1960年)
・R.シュトラウス:『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』作品28 (1961年)
・R.シュトラウス:『サロメ』より7つのヴェールの踊り(1961年)
→ ヨハン・シュトラウス・コンサート
CD 9
・R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』作品20 (1961年) 
・R.シュトラウス:交響詩『死と変容』作品24 (1961年)
・R.シュトラウス:交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』作品30 (1959年)
→ Strauss: Also sprach Zarathustra, etc / Herbert von Karajan, Vienna Philharmonic Orchestra

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン 録音:1959-1964年、ウィーン(ステレオ)