1973年2月 アムステルダムで収録。小品集といえども侮れない。1曲1曲の美しさが微妙に変化し、作曲家の魂がそのつど、ヴァイオリンの背後に浮かび上がってくるような演奏である。
わが母の教え給いし歌(ドヴォルザーク)の”郷愁”、アヴェ・マリア(グノー、J.S.バッハ)の”敬虔”、メヌエット(モーツァルト:ディヴェルティメント K.334から)の”愉悦”など・・・、響きのこよなき美しさとともに曲の深奥にひそむ魂と共鳴するような音楽。これこそグリュミオーの至芸なのだろう。例外の1曲、エストレリータ(ポンセ、ハイフェッツ編)は、とりわけ集中力に富む。これは前年に演奏活動から引退宣言したハイフェッツへのオマージュか。そんな連想も楽しい1枚である。
わが母の教え給いし歌(ドヴォルザーク)の”郷愁”、アヴェ・マリア(グノー、J.S.バッハ)の”敬虔”、メヌエット(モーツァルト:ディヴェルティメント K.334から)の”愉悦”など・・・、響きのこよなき美しさとともに曲の深奥にひそむ魂と共鳴するような音楽。これこそグリュミオーの至芸なのだろう。例外の1曲、エストレリータ(ポンセ、ハイフェッツ編)は、とりわけ集中力に富む。これは前年に演奏活動から引退宣言したハイフェッツへのオマージュか。そんな連想も楽しい1枚である。
【以下は引用/ジャケットとともに】
HMV レビュー
DECCA VIRTUOSO
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、ピアノ協奏曲第3番
グリュミオー、コヴァセヴィチ、コリン・デイヴィス指揮
グリュミオーの眩しいほどの美音。古典的でふくよかなコヴァセヴィチ。
コヴァセヴィチのピアノ協奏曲第3番。ピアノとオーケストラがしっかりと呼応し合って、古典的でふくよかな交響的世界を現出しています。ヴァイオリン協奏曲は、グリュミオーがフィリップスに録音した3種類のうちの最後の録音。甘美で洗練された音楽性が光る気品高く繊細な響き。そして両曲ともデイヴィスの指揮による、オーケストラのコントロールの巧さと音楽への同化へのセンスの良さは抜群で、曲の魅力をアップさせています。(ユニバーサルIMS)
【収録情報】
ベートーヴェン:
・ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
スティーヴン・コヴァセヴィチ(ピアノ)
BBC交響楽団
コリン・デイヴィス(指揮)
録音時期:1971年4月
録音場所:ロンドン、ウォルサムストゥ・アセンブリー・ホール
録音方式:ステレオ(セッション)
原盤:PHILIPS
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
コリン・デイヴィス(指揮)
録音時期:1974年1月
録音場所:アムステルダム、コンセルトヘボウ
録音方式:ステレオ(セッション)
原盤:PHILIPS
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