土曜日, 10月 12, 2013

グールド (最近聴いているもの)

Goldberg Variations Bwv 988
【Goldberg Variations Bwv 988
http://www.amazon.co.jp/Goldberg-Variations-Bwv-Glenn-Gould/dp/B0094S2LR4/ref=cm_cr-mr-title

Saturday, August 12, 2006 には以下を書いた。

今日はグールドを聴いている。晩年の録音のブラームス、初期のバッハを中心に。グールドの写真はエキセントリックなものが多いが、若き日の姿はどこか寂しげでジェームス・ディーンに少し似ているようにも思う。

<年譜>
1932925:カナダ・トロントに生まれ。父は毛皮商、母は声楽教師でその祖父のいとこが作曲家グリーグ
1946年:トロントのマッシー・ホールにて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番第一楽章を演奏し、ピアノ独奏者としてデビュー
1955年:ニューヨークのCBSスタジオでソロデビュー盤のJ.S.バッハ「ゴールドベルク変奏曲」BWV.988を録音
1964年:最後の演奏会。以降は演奏会など人前での演奏活動はせず、スタジオでのレコーディング・テレビ番組やラジオ放送ドキュメンタリー録画出演を専らとす
1982927日:脳卒中でトロント総合病院へ入院。104日永眠。密葬に付される。享年50歳。(以上参考『文藝別冊グレン・グールド バッハ没後250年記念』河出書房新社。ISBN:4309975844

バッハ:パルティータ(全曲)
バッハ:パルティータ(全曲)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F-%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BF-%E5%85%A8%E6%9B%B2-%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3/dp/B0090S47BQ/ref=cm_cr-mr-title

2012/10/08()にはこう書いた。

グールドを聴いている。この孤独感、拒絶感、剥き出しの激情とその底流にながれるどこまでも透明な愛情の飛沫・・・。究極の音楽家は音楽を自由に操っているようで、巨大な音楽の世界で芥子粒のようにたゆとうているようにも思う。いわゆるお釈迦様の掌のうち・・・というよりも、身近にある太陽のあまりに大きな恩恵に気がつかない、よくできる天文学者のような・・・かな。

◆ベートーヴェン

http://shokkou3.blogspot.jp/2012/11/blog-post_4.html
【協奏曲第3番】
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3-%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%A4%E3%83%B3-%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3-%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3/dp/B00172RMOM
【ピアノソナタ全集】
http://www.amazon.co.jp/Glenn-Gould-Plays-Beethoven-Piano/dp/B0085MK2O4/ref=cm_rdp_product_img

◆ブラームス


【間奏曲集】
http://shokkou3.blogspot.jp/2012/08/blog-post_286.html

バッハ:リトル・バッハ・ブック
 
 
【リトル・バッハブック】
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F-%E3%83%AA%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3/dp/B0090S4C20/ref=dp_return_2?ie=UTF8&n=561956&s=music

全体は2部にわかれ、あたかも<双頭の鷲>のように配置されている。第1部(第1~11曲)はもっとも有名なゴールドベルク変奏曲アリアからはじまり、小プレリュードをへて2声のインヴェンション4曲、いくつかの著名な小曲ののちフランス組曲(第5番)のガヴォット,ブーレ&ジーグでおわる。

 第2部(第1221曲)も「劈頭」にふさわしい平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番からはじまり、フゲッタ、小プレリュードをへて2声のインヴェンション5曲、フランス組曲、イギリス組曲(第2番)の同じくブーレI,II&ジーグでおわる。

 11才のグールドの愛らしい写真と小粋な盤名で一瞬、入門版、単なる小品集と思いがちだが、そこは奇才グールドである。バッハらしい静謐さ、硬質でパセティックな展開、そして華やいで充実した締めくくり。これは実に周到にくみたてられたバッハ選集であり、エッセンスが濃縮されている。グールド195580年の25年にわたるバッハ解釈の集大成であり、全体は熟慮された「グールド編バッハ組曲第1、2集」となっている。グールド晩年ちかく、結果として長年のリスナーへの最高の贈り物となった1枚。


 

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