http://www.universal-music.co.jp/seiji-ozawa/products/uccd-4783/
ボストン響の魅力は、名馬や性能の良いクルマのように、名ジョッキーや腕自慢のドライバーによって安定的に優秀さを発揮するところにあるように思う。
アメリカのオケらしく、レパートリーの広さも特色。以下の作曲家群の多彩さは、欧州のオケではなかなか見られないだろう。
そうした中で、われらが巨匠、小澤征爾の一貫した活動の足跡には瞠目する。ミュンシュから結果的に手兵ボストン響を引き継ぎ、バーンスタインからアメリカ音楽の伝統を学び、カラヤン的な柔らかな洒脱さも併せ持つ。3人の巨匠を師と仰ぐ小澤征爾ならではの個性はここボストンで開花した。
聴きどころは多いが、ネルソンスのショスタコーヴィチ交響曲群の最新録音は、この手のボックス・セットでは出色、なかなかに剛毅なプレゼントだろう。
(収録情報)
<あ>
【アイヴズ】
・ニュー・イングランドの3つの場所、トーマス(1970年)
・ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのラルゴ、ボストン響室内アンサンブル(1970年)
・交響曲第4番、宵闇のセントラル・パーク、小澤征爾(1976年)
【ウィリアムズ(ジョン)】
・木の歌、ヴァイオリン協奏曲、『シンドラーのリスト』より3つの小品、ギル・シャハム(ヴァイオリン)、ジョン・ウィリアムズ(2000年、1999年)
【オッフェンバック/ロザンタール編】
・バレエ音楽『パリの喜び』(抜粋)、小澤征爾(1987年)
<か>
【カーター】
・フルート、オーボエ、チェロとチェンバロのためのソナタ、ボストン響室内アンサンブル(1970年)
【グノー】
・歌劇『ファウスト』よりバレエ音楽、小澤征爾(1986年)
【グバイドゥーリナ】
・オッフェルトリウム、クレーメル(ヴァイオリン)、デュトワ(1988年)
【グラズノフ】
・吟遊詩人の歌、ロストロポーヴィチ(チェロ)、小澤征爾(1975年)
<さ>
【シェーンベルク】
・室内交響曲第1番、組曲 Op.29、ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 Op.47、ボストン響アンサンブル(1978年、1979年)
【シャブリエ】
・狂詩曲『スペイン』、小澤征爾(1986年)
【シューベルト】
・交響曲第8番『未完成』、ヨッフム(1973年)
【W.シューマン】
・ヴァイオリン協奏曲、ポール・ズーコフスキー(ヴァイオリン)、トーマス(1970年)
【J.シュトラウス2世】
・ワルツ集、ボストン響室内アンサンブル(1977年、1974年)
【R.シュトラウス】
・ツァラトゥストラはかく語りき、スタインバーグ(1971年)
【ショスタコーヴィチ】
・交響曲:第5番『革命』、第6番、第8番、第9番、第10番、ネルソンス(2016年、2017年(ライヴ)
・歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』より『パッサカリア』、組曲『ハムレット』(抜粋)、ネルソンス(2016年(ライヴ)
・チェロ協奏曲第2番、ロストロポーヴィチ(チェロ)、小澤征爾(1975年)
【スクリャービン】
・法悦の詩、アバド(1971年)
【ストラヴィンスキー】
・春の祭典、星の王、トーマス(1972年)
・兵士の物語、七重奏曲、ボストン響室内アンサンブル(1975年、1974年)
・ヴァイオリン協奏曲ニ調、パールマン(ヴァイオリン)、小澤征爾(1978年)
【スメタナ】
・わが祖国、クーベリック(1971年)
<た>
【武満 徹】
・カトレーン、鳥は星形の庭に降りる、小澤征爾(1977年、1978年)
【チャイコフスキー】
・交響曲:第1番『冬の日の幻想』、トーマス(1970年)、第5番、小澤征爾(1977年)
・幻想序曲『ロメオとジュリエット』、アバド(1971年)
・白鳥の湖(全曲)、小澤征爾(1978年)
・くるみ割り人形
(全曲)、小澤征爾(1990年)
【ドヴォルザーク】
・弦楽五重奏曲第2番、ボストン響室内アンサンブル(1971年)
【ドビュッシー】
・夜想曲、アバド(1970年)
・管弦楽のための映像、牧神の午後への前奏曲、トーマス(1971年)
・牧神の午後への前奏曲、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ト短調、チェロとピアノのためのソナタ ニ短調、フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ、ソロ・フルートのためのシランクス、ボストン響室内アンサンブル(1970年、1977年)
【トマ】
・歌劇『ミニョン』序曲、小澤征爾(1987年)
<は>
【パガニーニ】
・常動曲 Op.11、小澤征爾(1978年)
【バルトーク】
・『中国の不思議な役人』組曲、小澤征爾(1975年)
・管弦楽のための協奏曲、クーベリック(1973年)
・弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽、小澤征爾(1976年)
・ヴァイオリン協奏曲第2番(モレ:夢に)、ムター(ヴァイオリン)、小澤征爾(1991年)
【ピストン】
・交響曲第2番、トーマス(1970年)
【ヒンデミット】
・交響曲『画家マティス』、弦楽と金管のための協奏音楽、スタインバーグ(1971年)
【ファリャ】
・『三角帽子』、ベルガンサ(メゾ・ソプラノ)、小澤征爾(1976年)
【フォーレ】
・『ペレアスとメリザンド』、夢のあとに
、パヴァーヌ Op.50、 エレジー Op.24、組曲『ドリー』、小澤征爾(1986年)
【ブラームス】
・交響曲:第1番、第2番、小澤征爾(1977年、1975年)
【プーランク】
・グローリア、マーテル、バトル(ソプラノ)、小澤征爾(1987年)
・協奏曲ト短調、サイモン・プレストル(オルガン)、田園のコンセール、トレヴァー・ピノック(チェンバロ)、小澤征爾(1991年)
【ブリテン】
・歌劇『ピーター・グライムズ』より『4つの海の間奏曲』、バーンスタイン(1990年(ライヴ)
【プレヴィン】
・ヴァイオリン協奏曲『アンネ=ゾフィー』、二重協奏曲、ムター(ヴァイオリン)、ロマン・パトコロ(コントラバス)、プレヴィン
【プロコフィエフ】
・ロメオとジュリエット(全曲)、小澤征爾(1986年)
【ベートーヴェン】
・交響曲:第5番『運命』、クーベリック(1973年)、第7番、バーンスタイン(1990年(ライヴ)
・ピアノ協奏曲第5番『皇帝』、エッシェンバッハ(ピアノ)、小澤征爾(1973年)
【ベルク】
・ヴァイオリン協奏曲『ある天使の思い出に』、パールマン(ヴァイオリン)、小澤征爾(1978年)
・室内協奏曲よりアダージョ、ボストン響アンサンブル(1978年)
【ベルリオーズ】
・幻想交響曲、ファウストの劫罰、小澤征爾(1973年)
・ロメオとジュリエット、小澤征爾(1975年)
【Q.ポーター】
・オーボエと弦楽のための五重奏曲、ボストン響室内アンサンブル(1970年)
【ホルスト】
・惑星、スタインバーグ(1970年)
<ま>
【マーラー】
・交響曲第1番『巨人』、小澤征爾(1977年)
【メンデルスゾーン】
・真夏の夜の夢 Op.21 & Op.61、小澤征爾(1992年)
【モーツァルト】
・交響曲第41番『ジュピター』、ヨッフム(1973年)
・クラリネット協奏曲、ファゴット協奏曲、小澤征爾(1978年)
<ら>
【ラヴェル】
・『ダフニスとクロエ』第2組曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、アバド(1970年)
・ボレロ、海原の小舟、古風なメヌエット、道化師の朝の歌、亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス、クープランの墓、『マ・メール・ロワ』全曲、スペイン狂詩曲、『ダフニスとクロエ』全曲、高雅で感傷的なワルツ、小澤征爾(1974~75年)
【ラッグルズ】
・太陽を踏む者、トーマス(1970年)
【ラフマニノフ】
・ピアノ協奏曲第1番、第2番、ツィマーマン(ピアノ)、小澤征爾(1997年、2000年)
【リスト】
・ファウスト交響曲、バーンスタイン(1976年)
・ピアノ協奏曲:第1番、第2番、死の舞踏、ツィマーマン(ピアノ)、小澤征爾(1987年)
【リムスキー=コルサコフ】
・シェエラザード、小澤征爾(1977年)
【レスピーギ】
・ローマの松、ローマの祭り、ローマの噴水、小澤征爾(1977年)
・リュートのための古風な舞曲とアリア(第1~第3組曲)、小澤征爾(1975年、1978年)
【ロッシーニ】
・『セミラーミデ』序曲、小澤征爾(1976年)
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