土曜日, 1月 09, 2016

GUSTAV MAHLER EDITION ヘンスラー/マーラー・エディション(21CD) 

GUSTAV MAHLER EDITION

http://www.amazon.co.jp/dp/B0176UZB64/ref=pdp_new_dp_review


「マーラー・エディション」と題された21枚組CD集。聴きものはテンシュテットの4番と5番。いずれも純度の高い名演でお値打ち品。加えて、比較的録音の新しいハイティンクの2番、シノーポリの9番はいずれもシュターツカペレ・ドレスデンの重厚な演奏。ワルターの1番と『さすらう若人の歌』他、ショルティの『大地の歌』は1960年代初頭の録音。

一方、3番、6番、7番、8番および10番は1950年代の録音が中心で、すでにメンブラン・レーベルのスーパー廉価盤10枚組で入手可能なので要留意。

その他の収録作品は入手しにくいユニークな演奏もあるが、本集で揃えるかどうかはリスナーの好み如何。なお、ボックスおよびCDはかなり安普請で、外箱に若干の傷がついて送られてきた点を付記しておきたい。 

【収録情報】

<テンシュテット>

・交響曲第4番:エヴァ・チャポー(ソプラノ)、南西ドイツ放送響(1976年、ステレオ/ライヴ)

マーラーの作品のなかでも鈴や木管の響きがどこか牧歌的な田舎の雰囲気を漂わす4番。南西ドイツ放送交響楽団、この時代の本拠はバーデン=バーデン。ここはドイツの温泉保養地として著名だが人口約5万人の小都市である。1976年、東独出身で当時西独でもやっと知られるようになった遅咲きのテンシュテットがそこに客演したライヴ盤。組み合わせとしてはけっして悪くない。

マーラー自身、ウィ-ンで君臨する以前、ドイツの小都市で指揮者としての修行を積んだことがあり、ドイツ地方オケの多くは親近感をもっている。南西ドイツ放送響は集中度の高い思い入れのある臨場だ。優しいメロディ、尖ったところのない素朴な響き、駘蕩たる空気、そこに佇む素朴な人々…。特に第3楽章のちょっと悲し気な美しさは、ハイマートな郷愁か、あるいはそれをロスした旅愁を感じさせる。そこにテンシュテットの指揮姿が二重写しになる。

終楽章のエヴァ・チャポーのソプラノは丁寧で折り目正しい歌唱。高音部よりも低いトーンの伸びが印象的。全体としては、力んだところのない、実に心休まる名演である。


 Symphony 4 / 3 Songs From Des Knaben Wunderhorn

・交響曲第5番:北ドイツ放送響(1980年、ステレオ/ライヴ)

テンシュテットのマーラーの全集は、Warner Classicsから腹立たしいくらいダンピングされて市場にでている。Mahler: Complete Symphonies Klaus Tennstedt (その演奏の特質はここで「テンシュテット、傾聴すべき遺産」として記した。このセットでは、マーラーの第5番は、ロンドン・フィルとの1978年セッション録音盤、1988年ライヴ盤の双方を聴くことができる)。


それとの比較では、本盤(NDR交響楽団との1980年ライヴ)はいかにも高価に映るがその内容に注目。NDRはかつてのハンブルク・北ドイツ放送交響楽団であり、本演奏は当地ムジークハレでの収録。マーラーは若き日、カッセル王立劇場の楽長やハンブルク歌劇場の第一楽長をしており、当地での足跡も知られている。響きはいかにも北ドイツのオケらしく重厚だが、ライヴ演奏のスピード感ある乗りの良さと壮烈さは1988年盤を凌いでいるかも知れない。激しいダイナミズムと腺病質なリリシズムが交錯し、終楽章では次々にめまぐるしく展開する第1、第2、コデッタ主題との掛け合いの部分は圧巻。旧東独出身のテンシュテットの<プロ・ドイツ的>なマーラー像を聴きたいというファン向けと言えよう。


 

・歌曲集『亡き子をしのぶ歌』:ブリギッテ・ファスベンダー(メゾ・ソプラノ)、 北ドイツ放送響(1980年、ステレオ/ライヴ)
 
Mahler: Symphony No. 5

<ハイティンク>

 ・交響曲第2番『復活』:シャルロッテ・マルギオーノ(ソプラノ)、ヤルド・ファン・ネス(アルト)、シュターツカペレ・ドレスデン他(1995年、ステレオ/ライヴ)
 

<シノーポリ>

・交響曲第9番:シュターツカペレ・ドレスデン(1997年、ステレオ/ライヴ)

シノーポリの演奏の特質は、ワルター、バーンスタインやテンシュテットなどにみられる、マーラーが9番という曲にどのような思いを込めるのかといった主意主義的なアプローチではないと感じる。

作品を一度、徹底的に解剖し、要素分解してのち緻密に組み立て直したかのような演奏で、怪奇的、腺病質的、耽美的、激情的な表現が、場面によってカメレオンのように変化しつつ、あくまでも「音の素材」として十全に表現される。

しかも、シノーポリの高度な技法だがオーケストラから全放射される音が千変万化する。ドレスデン・シュターツカペレの音はフィルハーモニー管(1993年、セッション録音)にくらべて重く、かつテンポはさらに遅く演奏時間は93分を超えて長大だ。

マーラーの9番は現代音楽の秀でた先駆といったアプローチだが、ライヴならではの緊張感と凝縮感は十分で、シノーポリはここで、いままでにない斬新なるマーラー像を提示している。
マーラー:交響曲第9番ニ長調/R.シュトラウス:交響詩「死と変容」Op.24 (2CD) (CD)
 



マーラー:交響曲第9番ニ長調/R.シュトラウス:交響詩「死と変容」Op.24 (2CD)




<ワルター>
   ・交響曲第1番『巨人』コロンビア響(1961年、ステレオ/セッション)


・歌曲集『さすらう若人の歌』ミルドレッド・ミラー(メゾ・ソプラノ)


コロンビア響(1960年、ステレオ/セッション)


・リュッケルトの詩による歌曲集~私はこの世に忘れられ/私は快い香りを吸い込んだ/真夜中に:キャスリーン・フェリアー(コントラルト)、ウィーン・フィル(1952年、モノラル/セッション)


・若き日の歌~思い出/ハンスとグレーテ/春の朝:デシ・ハルバン(ソプラノ)、ブルーノ・ワルター(ピアノ)(1947年、モノラル/セッション)

 

<ショルティ>

・『大地の歌』:ヘルタ・テッパー(アルト)、ジェイムズ・マックラッケン(テノール)、ケルン放送響(1961年、モノラル)

 

<下記の廉価盤集で聴ける曲:記載がないものはモノラル/ライヴ>

 

・交響曲第3番:ホーレンシュタイン/ロンドン交響楽団&合唱団他(1961年)

・交響曲第6番『悲劇的』ミトロプーロス/ニューヨーク・フィル(1955年)

・交響曲第7番『夜の歌』ロスバウト/南西ドイツ放送響(1953年)

・交響曲第8番『千人の交響曲』ストコフスキー/ニューヨーク・フィル他(1950年)

・カンタータ『嘆きの歌』:グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)、ソーニャ・ドラクスラー(アルト)、ユリウス・パツァーク(テノール)、クルト・リヒター/ウィーン放送響他(1960年、モノラル/放送用セッション)

 ・花の章:ハラース/ポーランド国立放送響(1993年、ステレオ/セッション)
 

・ウェーバー(マーラーによる補筆完成版):歌劇『3人のピント』全曲
アリヴァベーニ/ベラルーシ国立フィル他(2003年、ステレオ/ライヴ)

・歌曲集『子供の不思議な角笛』(全24曲版):ディアナ・ダムラウ(ソプラノ)
イヴァーン・パレイ(バリトン)、シュテファン・マティアス・ラーデマン(ピアノ)(2003年、ステレオ/セッション)
 

・大地の歌(テノール、バリトン、マーラー自身によるオリジナル・ピアノ伴奏版による):ロバート・ディーン・スミス(テノール)、イヴァーン・パレイ(バリトン)、シュテファン・マティアス・ラーデマン(ピアノ)(2005年、ステレオ/セッション)

 【以下はHMVからの引用】
 
ヘンスラー/マーラー・エディション(21CD)
テンシュテット、シノーポリ、ハイティンク等、白熱のライヴ音源を中心とした交響曲全曲にダムラウの『角笛』歌曲集


2013年にリリースされ好評を博した『ブルックナー・エディション』に続いて、Profilの社主ギュンター・ヘンスラー氏が自信をもってお届けする『マーラー・エディション』。CD21枚組のボックスには、第1番から第9番、大地の歌、第10番アダージョまでのすべての交響曲のほかに、交響曲とリンクする重要なジャンルである声楽曲の主要作品が収められ、この1セットでマーラーの魅力を味わえる便利な内容となっています。
メインとなる交響曲の演奏陣の顔触れはたいへん豪華なもの。Profilのベストセラー・アイテムであるハイティンク指揮シュターツカペレ・ドレスデン(第2番)、テンシュテット指揮南西ドイツ放送響(第4番)、シノーポリ指揮シュターツカペレ・ドレスデン(第9番)のほか、第5番にはテンシュテット指揮北ドイツ放送響のライヴ音源が早くも投入されています。
さらに、歌曲集『子供の不思議な角笛』には、ダムラウらによる全24曲版で話題となったTELOS音源が選ばれており、すべて単売で揃えることを考えるとかなりお得な内容となっています。
BOX仕様:紙製クラムシェル・タイプ。W180×H127×D340(ミリ)、重量500g。
24ページのブックレットにはトラック・リストのほか、マーラーのバイオグラフィが記載されています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
『マーラー・エディション』(21CD)


Disc1
● 交響曲第1番ニ長調『巨人』


コロンビア交響楽団
ブルーノ・ワルター(指揮)
録音:1961年 ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(ステレオ/セッション)
CBS原盤

Disc2-4
● 交響曲第2番ハ短調『復活』


シャルロッテ・マルギオーノ(ソプラノ)
ヤルド・ファン・ネス(アルト)
ドレスデン国立歌劇場合唱団
ドレスデン交響合唱団
シュターツカペレ・ドレスデン
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
録音:1995年2月13日 ドレスデン、ゼンパーオーパー(ステレオ/ライヴ)

● 交響曲第3番ニ短調

ヘレン・ワッツ(アルト)
デニス・イーガン(ポスト・ホルン)
デニス・ウィック(トロンボーン)
オルピントン・ジュニア・シンガーズ
ハイゲート・スクール少年合唱団
ロンドン交響楽団&合唱団
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)
録音:1961年11月16日 ロンドン(モノラル/ライヴ)

Disc5
● 交響曲第4番ト長調


エヴァ・チャポー(ソプラノ)
南西ドイツ放送交響楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音:1976年9月18日(ステレオ/ライヴ)

Disc6
● 交響曲第5番嬰ハ短調


北ドイツ放送交響楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音:1980年5月19日 ハンブルク、ムジークハレ(ステレオ/ライヴ)

Disc7
● 交響曲第6番イ短調『悲劇的』


ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
ディミトリ・ミトロプーロス(指揮)
録音:1955年(モノラル/ライヴ)

Disc8
● 交響曲第7番ホ短調『夜の歌』


南西ドイツ放送交響楽団
ハンス・ロスバウト(指揮)
録音:1953年 ベルリン(モノラル/ライヴ)

Disc9-10
● 歌曲集『亡き子をしのぶ歌』


ブリギッテ・ファスベンダー(メゾ・ソプラノ)
北ドイツ放送交響楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音:1980年11月11日 キール、キーラー・シュロス(ステレオ/ライヴ)

● 交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』

フランシス・イーンド(ソプラノ)
ウタ・グラーフ(ソプラノ)
カミラ・ウイリアムズ(ソプラノ)
マーサ・リプトン(メゾ・ソプラノ)
ルイーズ・ベルンハルト(メゾ・ソプラノ)
ユージン・コンリー(テノール)
カーロス・アレグザンダー(バス)
ジョージ・ロンドン(バス)
パブリック・スクール少年合唱団
ニューヨール・スコラ・カントールム
ウェストミンスター合唱団
ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
レオポルド・ストコフスキー(指揮)
録音:1950年4月6日 ニューヨーク、カーネギー・ホール(モノラル/ライヴ)

Disc11-12
● 交響曲第9番ニ長調


シュターツカペレ・ドレスデン
ジュゼッペ・シノーポリ(指揮)
録音:1997年4月&9月 ドレスデン、ゼンパーオーパー(ステレオ/ライヴ)

Disc13
● 交響曲第10番嬰ヘ長調~アダージョ


ウィーン国立歌劇場管弦楽団
ヘルマン・シェルヘン(指揮)
録音:1952年(モノラル/セッション)
Westminster原盤

Disc14-15
● 歌曲集『子供の不思議な角笛』(全24曲版)


ディアナ・ダムラウ(ソプラノ)
イヴァーン・パレイ(バリトン)
シュテファン・マティアス・ラーデマン(ピアノ)
録音:2003年5月&9月 メッヒャーニッヒ=フロイスドルフ、テロス・ムジーク・シュトゥーディオ(ステレオ/セッション)

Disc16
● 歌曲集『さすらう若人の歌』


ミルドレッド・ミラー(メゾ・ソプラノ)
コロンビア交響楽団
ブルーノ・ワルター(指揮)
録音:1960年6月 ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(ステレオ/セッション)
CBS原盤

● 若き日の歌~思い出/ハンスとグレーテ/春の朝

デシ・ハルバン(ソプラノ)
ブルーノ・ワルター(ピアノ)
録音:1947年12月16日 ロサンジェルス(モノラル/セッション)
CBS原盤

● リュッケルトの詩による歌曲集~私はこの世に忘れられ/私は快い香りを吸い込んだ/真夜中に

キャスリーン・フェリアー(コントラルト)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ブルーノ・ワルター(指揮)
録音:1952年5月 ウィーン、ムジークフェライン大ホール(モノラル/セッション)
Decca原盤

Disc17
● 大地の歌


ヘルタ・テッパー(アルト)
ジェイムズ・マックラッケン(テノール)
ケルン放送交響楽団
サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)
録音:1961年(モノラル)

Disc18
● 花の章


ポーランド国立放送交響楽団
ミヒャエル・ハラース(指揮)
録音:1993年12月 カトヴィツェ、ポーランド放送コンサート・ホール(ステレオ/セッション)
NAXOS原盤

● カンタータ『嘆きの歌』

グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)
ソーニャ・ドラクスラー(アルト)
ユリウス・パツァーク(テノール)
オーストリア放送合唱団
ウィーン放送交響楽団
クルト・リヒター(指揮)
録音:1960年 ウィーン(モノラル/放送用セッション)

Disc19
● 大地の歌(テノール、バリトン、マーラー自身によるオリジナル・ピアノ伴奏版による)


ロバート・ディーン・スミス(テノール)
イヴァーン・パレイ(バリトン)
シュテファン・マティアス・ラーデマン(ピアノ)
録音:2005年3月&4月 メッヒャーニッヒ=フロイスドルフ、テロス・ムジーク・シュトゥーディオ(ステレオ/セッション)

Disc20-21
● ウェーバー(マーラーによる補筆完成版):歌劇『3人のピント』全曲


シニッド・キャンベル(ソプラノ)
ピーター・ファーロング(テノール)
ロベルト・ホルツァー(バス・バリトン)
アレス・イェニス(バリトン)
スチュワート・ケンプスター(バス)
ソフィー・マリレー(メゾ・ソプラノ)
エリック・ショウ(テノール)
アレッサンドロ・スヴァブ(バス)
バルバラ・ツェヒマイスター(ソプラノ)
ウェックスフォード・フェスティバル・オペラ合唱団
ベラルーシ国立フィルハーモニー管弦楽団
パオロ・アリヴァベーニ(指揮)
録音:2003年10月 アイルランド、ウェックスフォード、シアター・ロイヤル(ステレオ/ライヴ)
NAXOS原盤
 

水曜日, 12月 23, 2015

デュトワ Dutoit

Art of Charles Dutoit (Coll)
Art of Charles Dutoit (Coll) Box set
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J233PI/ref=pdp_new_dp_review

デュトワのCD6枚組である。デュトワは特に、ラヴェル バレエ「ダフニスとクロエ」全曲 他 などのフランスものでは当代随一という名声を手にしてきた。鋭敏すぎる感覚をそのまま出すことなく、あたかも最上のシルクのヴェールで包み込んだような風情があり、その実、知的なエスプリと卓抜なユーモアをその背後にしかと感じさせる、こういった演奏スタイルこそデュトワの独壇場である。

ベルリオーズ Symphonies Fantastique Op 14 / Harold in Italy やストラヴィンスキー演奏でも、その特質が発揮される。激しく「荒くれた」表現力はここでは完全にセーブされ、気品に満ち明るい音調が全体を支配する。「柔らか」でありながら解釈は緻密であり、気高く美しい新境地を拓いた。

また、それ以外の演目においても、各楽器の特性を前面に、名手の饗宴といったことよりも、むしろ整序されたアンサンブルを重視し、全体を純音楽的に磨き上げている。「シェエラザード」などはその典型であろう。

全般に、純音楽的に<物語を紡ぐ>といった表題性をいかしたアプローチが得意で、聴き手の想像力に訴え、感性を刺激する名指揮者である。

(収録情報)
【CD1】
 ・メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
 ・ベルリオーズ:序曲「宗教裁判官」
 ・スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
 ・サン=サーンス:交響詩「オンファールの糸車」/フィルハーモニアo.
 ・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
 ・レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
 ・チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

【CD2】
 ・リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」(1983年)
→ R.コルサコフ:交響組曲<シェエラザード>他 
 ・ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」(1985年)

【CD3】
 ・コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
 ・コダーイ:ガランタ舞曲
 ・バルトーク:管弦楽のための協奏曲

【CD4】 
 ・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(1989年)
 ・イベール:交響組曲「寄港地」(1992年)
 ・イベール:バッカナール(1992年)
 ・ラヴェル:バレエ「マ・メール・ロワ」(1983年)
→ ラヴェル:マ・メール・ロア、クープランの墓、他
 ・ガーシュウィン:パリのアメリカ人

【CD5】
 ・プーランク:フランス組曲/フランス国立
 ・プーランク:バレエ「牝鹿」/フランス国立
 ・ストラヴィンスキー:交響曲ハ調 /スイス・ロマンドo.
 ・ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲 /スイス・ロマンドo.

【CD6】
 ・ストラヴィンスキー:バレエ「ペトルーシュカ」(1986年)
 ・ストラヴィンスキー:オーケストラのための4つのエテュード(1986年)
 ・ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」(1984年)
→ ストラヴィンスキー:管弦楽作品集 

<ボーナスDVD>
 ・プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲(抜粋)
   トロント・ダンス・シアター
 ・プロコフィエフ:交響曲第1番「古典交響曲」


ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」全曲 他
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」全曲 他

デュトワの「ダフニスとクロエ」(全曲版)である。ラヴェルは本曲を交響曲に比定しており、全曲版は50分を超す大曲である。特定の柔和なモティーフがいくども繰り返されることから、心地よき一種の睡眠効果があり、緊張感を持続して最後まで惹きつけるには、並々ならぬ求心力を要する。

ミュンシュ ラヴェル:ダフニスとクロエ(全曲) の歴史的な名演が良く知られるが、ここでは各楽器の特性を前面に、名手の饗宴といったアラカルトな魅力を出していた。対して、デュトワはむしろ純音楽的に、全体の<物語を紡ぐ>といった表題性をいかしたアプローチで、バレエというビジュアルな要素がなくとも、十全に聴き手の想念の世界を喚起するような<真正面>からの取り組みである。

ラヴェルの最高傑作を信任し、自身の解釈に絶対の自信をもっていたからだろう。緻密な音楽構成のもと、微妙なニュアンスの変化に聴き手の神経の波動がセットされれば、その照準のまま最後まで音楽的な満潮・引潮に乗ってドライヴしていく。それによって陶然としたラヴェルの世界に引き込むことは十分に可能と考えていたのではないか。その取り組みは見事に成功していると思う。


Symphonies Fantastique Op 14 / Harold in Italy
Symphonies Fantastique Op 14 / Harold in Italy CD, Import
http://www.amazon.co.jp/Symphonies-Fantastique-Op-Harold-Italy/dp/B0000261DK/ref=cm_cr_dp_asin_lnk

魅力的な演目の組み合わせである。ベルリオーズの『幻想交響曲』、『イタリアのハロルド』(ヴィオラ:ピンカス・ズーカーマン)の代表的2曲に加えて、『ロメオとジュリエット』から「ロメオひとり - キャピュレット家の饗宴」と「愛の情景」が収録されている。
録音は、モントリオールのサントゥスタシュ教会でなされ、残響が豊かで奥行のある音が心地よい。
『幻想』は、デュトワが十八番としていた演目で、構成美を崩さぬ品のある解釈。クリュイタンス盤を彷彿とさせるものがある。一方、『ハロルド』も同様な解釈ながら、こちらは、マルケヴィッチのシャープさには及ばないながら、本曲の特質を見事に浮かびあがらせている。「山におけるハロルド、憂愁、幸福と歓喜の場面」では、ズーカーマンの妙技を際立たせ、「夕べの祈祷を歌う巡礼の行列」は朗々とした讃歌を歌い上げ、「アブルッチの山人が、その愛人によせるセレナード」ではフォークロア的な親しみやすさを強調し、「山賊の饗宴、前後の追想」のフィナーレも見事な締めくくりである。


R.コルサコフ:交響組曲<シェエラザード>他
R.コルサコフ:交響組曲<シェエラザード>他

ラヴェル:マ・メール・ロア、クープランの墓、他
ラヴェル:マ・メール・ロア、クープランの墓、他

ストラヴィンスキー:管弦楽作品集
ストラヴィンスキー:管弦楽作品集 Box set, CD, Import

ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」「ペトルーシュカ」
ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」「ペトルーシュカ」

ストラヴィンスキー:「火の鳥」全曲
ストラヴィンスキー:「火の鳥」全曲

メンデルスゾーン : 劇付随音楽「真夏の夜の夢」
メンデルスゾーン : 劇付随音楽「真夏の夜の夢」

レスピーギ:交響詩「ローマの松」 「ローマの祭り」 「ローマの噴水」
レスピーギ:交響詩「ローマの松」 「ローマの祭り」 「ローマの噴水」

火曜日, 12月 22, 2015

プーランク  デュトワで聴く


管弦楽作品、協奏曲、合唱作品集 ロジェ、ポレ、他(5CD)

Orchestral & Choral Works (Coll) Box set, CD, Collector's Edition, Import
 

スターバト・マーテル デュトワ&フランス国立管、グローリア、ビゼー:テ・デウム ロペス=コボス

管弦楽曲集 デュトワ&フランス国立管弦楽団、ロジェ(2CD)

Poulenc: Le bal masqué/Chamber Works
 
Poulenc: Orchestral Works 2
 
デュトワで聴く。音楽思想、嗜好が共通しているのだろう。自然で伸び伸びとした音楽、自信の演奏。
 
(参考)
『牝鹿』(めじか、Les Biches )FP.36は、フランシス・プーランクが作曲した1幕のバレエ音楽、またはこれを元にした管弦楽組曲。タイトルの『牝鹿』とは、「若い娘たち」「かわいい子」といった意味である。プーランク24歳の時の作品。初の合唱作品でもある。

フランス組曲(Suite française d'après Claude Gervaise)FP.80は、フランシス・プーランクが1935年に作曲した管弦楽曲もしくは室内楽曲。全部で7曲からなる。

デュトワ Charles Dutoit