土曜日, 11月 30, 2013

ベイヌムを聴く 2 

ブラームス:交響曲全集


ベイヌム、コンセルトヘボウ管弦楽団によるブラームス交響曲全集。各録音時点は、第1番(1958106,7日)、 2番(1954517-19日)、 3番(1956924,25日)、 4番(195851-3日)で、1、4番はステレオ収録で単発でも比較的入手しやすいが、23番を聴きたければ本集選択がよいだろう。

一気に4曲を聴く。全体の感想は、「力押し」の部分のない自然体の構え。コンセルトヘボウの音色は、そのブラームス像にほの明るさを点じており、実の聴きやすく落ち着きのある心地よき響きである。

ゆえに、チェリビダッケのような情念の渦巻きを感じることもなければ、フルトヴェングラー流「渾身の一撃」のリズミックさなど「エッジの立った」アプローチとは明らかに異なる。全体に自由度をもったオーケストラ操舵を感じさせ、ベームの如き厳しい緊張感、統制力はない。

感情移入の奥深さこそベイヌムの魅力であり、統制の緩さは、独特のほのぼの感を滲ませ、力押しはなくともコンセルトヘボウの内燃度は高く、各番ともに、ここぞという楽想でのダイナミズムに不足はない。

4曲を通しで聴いて、格調あるブラームスの世界に浸れるという意味では、ケンペとともに佳き演奏であり、ベイヌム・ファンにははずせないアイテムだろう。
 
(参考)
 

【チェリビダッケ】

http://www.amazon.co.jp/Conducts-Brahms-Sym-1-4-Sergiu-Celibidache/dp/B000023Y19/ref=cm_cr_dp_asin_lnk 

  【フルトヴェングラー】

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   【ベーム】

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  【ケンペ】

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日曜日, 11月 24, 2013

ベイヌムを聴く 1 




ベイヌムを聴いている。今回は、上記のブルックナー以外をかけている。まず、ブラームスの交響曲第3番(ロンドン・フィル、録音:1949年)。後年、コンセルトヘボウとの全集もあるので旧盤扱い。1946年盤もあるようだ。

流れがよく淀みのないベイヌムらしい心地よい音の運びに久々に接し、思わず「ああいいなあ」と独りごと。続いてメンデルスゾーンを2曲聴く(ヴァイオリン協奏曲ニ短調、『真夏の夜の夢』序曲)。これも溌剌として楽しめる。 

次に、ベルリオーズ「幻想交響曲」(コンセルトヘボウ、録音:1946年)。これも高名な新盤(1951年)が知られるが、録音の古さはあっても本盤はこれに伍して十分。さて、聴きながら漫ろ感じたこと。

ドイツ的な潔癖さ、に対してフランス的な緩やかさ。ドイツ的な理性主義、に対してフランス的粋なエスプリ。いかにも紋切り型だが、堅苦しくも徹底した完璧嗜好、に対して柔和ななかにキラリと最良の知性が光る、の違いとでもあえて言ってみようか。

ベイヌムは生粋のオランダ人。地勢的にも、人種的にも実は双方の良さをあわせもっているのではないか。かつ、いわばクロスの関係(バランス)が絶妙で、ブラームスでは後者のもつ柔軟性がとても新鮮に映り、ベルリオーズでは逆に前者の堅牢な解釈の片鱗もみえる気がする。
もちろん、ベイヌムは意図的にこれをやっているわけではない。ベイヌムの演奏には見え透いた作為がない、そこがこよなき魅力であると思う。

 そんなことを勃然と思っていると、歯切れよきロッシーニ2曲の序曲(ウィリアム・テル、絹のはしご)がつづいて気分一新。こちらは1952年の録音で格段に音がよい。今日はここまで。 
ベイヌム いままで書いてきたもの・・・

土曜日, 11月 16, 2013

エレーヌ・グリモー/レゾナンス

エレーヌ・グリモー/レゾナンス~リスト:ロ短調ソナタ、ベルク:ソナタ、モーツァルト:ソナタ第8番、バルトーク:ルーマニア民俗舞曲


【以下は引用】
 
エレーヌ・グリモー/レゾナンス

リスト:ロ短調ソナタ、ベルク:ソナタ、モーツァルト:ソナタ第8番ほか
 

収録作品はモーツァルト、ベルク、リスト、バルトークという4人のオーストリアとハンガリーの作曲家によるもので、作品が書かれた年代は137年間と幅広く、書かれた場所もパリ、ワイマール、ウィーン、ブダペストとさまざま。

 自筆譜に1778年パリと記されたモーツァルトのイ短調ソナタK.310は、モーツァルトのピアノ・ソナタの中では珍しく短調で書かれ、その悲劇的で美しい作風から人気の高い作品。

 その130年後にウィーンで書かれたベルクのピアノ・ソナタはロ短調を主調とする20世紀作品で、新ウィーン楽派のピアノ曲の中では最も有名。

 1853年にドイツのワイマールで書かれ、シューマンに献呈されたリストのロ短調ソナタは、名技的で凝った動機労作からピアニストには表現力の求められる作品。当初クララ・シューマンやハンスリックから批判され、ワーグナーからは絶賛されたこの曲は、現在では人気ピアノ・ソナタとして屈指の存在となっています。

 バルトークのルーマニア民俗舞曲は1915年にブダペストで作曲されており、6曲の小品から構成されています。ルーマニアの民俗音楽を素材に書かれたこれらの音楽はどれも親しみやすいもので、中にはテレビ番組でおなじみのメロディもあるなど知名度の高さも十分。

 レゾナンス(共鳴)というタイトルのもと、様々なスタイルの音楽をまとめあげた今回のアルバムは、グリモーの到達した現在の境地を示すものとして、その音楽性とテクニックを存分に示すことのできる選曲になっているものと思われます。(HMV)

 

【収録情報】

・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310

・ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1

・リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178

・バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56

 

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 

 録音:20108

 録音場所:ベルリン

 録音方式:デジタル
 
 
Duo
 
First Choice: Chopin/Rachmaninov
 
モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番、第23番、他
 
Reflection
 
Resonances
 
 

エレーヌ・グリモーHélène Grimaud, 1969年11月7日 - )は、フランスピアニスト
1969年11月、フランス、エクサンプロヴァンスユダヤ系の言語学者の家庭に生まれる。9歳でエクサンプロヴァンスの音楽院に入学、J・クルティエに師事。その後、マルセイユでピエール・バルビゼに師事。1982年、13歳でパリ国立高等音楽院に入学。ピアノジャック・ルヴィエ、室内音楽をジェヌヴィエーブ・ジョワに学ぶ。
1984年録音デビュー。1985年ラフマニノフの《ピアノソナタ第2番》の録音により、モントルーのディスク大賞を受賞。同年、パリ音楽院研究科に進みジェルジ・シャーンドル、レオン・フライシャーに学ぶ。1986年エクサン・プロヴァンス音楽祭に出演。1987年よりプロのソリストとしてパリで活動に着手し、ダニエル・バレンボイム指揮のパリ管弦楽団と共演。以後、欧米著名管弦楽団に連続的に客演し世界各国で演奏活動。1990年クリーヴランド管弦楽団の招きで北米デビュー、翌年21歳でアメリカ合衆国に移住。
フランス人であるが、フランス近代音楽にさして興味がないこと、ドイツロマン派音楽にとりわけ魅了されることを明言している。ラフマニノフ以外のレパートリーは、ベートーヴェンシューマンブラームスラヴェルピアノ協奏曲のほか、リヒャルト・シュトラウスの《ブルレスケ》と、ブラームスの後期小品集がある。ドビュッシーなどのフランス人ピアニストの伝統的レパートリーにはあまり取り組んでいない。ショパンについては、来日した際にポリーニが演奏しているのを聴きに行き、それをきっかけとして演奏するようになった。
両親は共に大学教授。本人は大学で動物生態学を学ぶ。1999年、ニューヨーク・ウルフ・センターを設立。ニューヨーク州郊外で野生オオカミの保護活動に取り組むようになる。現在はニューヨークでの生活の一方で動物学を学び、オオカミの生態を研究しながら、その養育を続けている。共感覚の持ち主としても知られる。著書『野生のしらべ』(日本語版:ランダムハウス講談社、ISBN 4270000163)を上梓した。

【若干の感想】
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%83%BC-%E5%90%8D%E6%BC%94%E9%9B%86-5%E6%9E%9A%E7%B5%84-Helene-Grimaud/dp/B0006B969E/ref=cm_cr-mr-title

エリーヌ・グリモー 名演集(5枚組)/Helene Grimaud: The Piano Collection

http://helenegrimaud.com/concerts







エレーヌ・グリモー コレクション(2CD)

エレーヌ・グリモー コレクション(2CD)

【以下は引用】

エレーヌ・グリモー コレクション(2CD)


【収録情報】

・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18

 ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)フィルハーモニア管弦楽団

 
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、≪音の絵≫から 他

・ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調op.15より
2楽章

 クルト・ザンデルリング(指揮)
シュターツカペレ・ベルリン

 

・ブラームス:ピアノ小品Op.116-7Op.117-3
Op.118-3Op.119-3

 

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調
op.58より第2楽章、終楽章

 クルト・マズア(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニック

 

・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op.54

 デイヴィッド・ジンマン(指揮)
ベルリン・ドイツ交響楽団

 

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30
ホ長調op.109

 

・ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調

・ガーシュウィン:ピアノ協奏曲
ヘ長調より第3楽章

 デイヴィッド・ジンマン(指揮)
ボルティモア交響楽団

 

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

エレーヌ・グリモー/アーティスト・ポートレート

エレーヌ・グリモー/アーティスト・ポートレート


【以下は引用】
 
エレーヌ・グリモー/アーティスト・ポートレート 

・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調~第1楽章

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 デイヴィッド・ジンマン(指揮)ベルリン・ドイツ交響楽団

 
シューマン:ピアノ協奏曲/R.シュトラウス:ブルレスケ
 

・ブラームス:バラード ト短調 op.118-3

・ブラームス:間奏曲 ハ長調 op.119-3

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 
 ブラームス:後期ピアノ小品集

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 ~第1楽章

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 クルト・マズア(指揮) ニューヨーク・フィル

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 ~第1楽章、第3楽章

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、ピアノ・ソナタ第30&31番

・ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ長調  ~第3楽章

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 デイヴィッド・ジンマン(指揮)ボルティモア交響楽団

 
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲

 
・ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調 ~第3楽章

 エレーヌ・グリモー(ピアノ)

 クルト・ザンデルリング(指揮)シュターツカペレ・ベルリン
 
 
Piano Concertos Nos. 1 & 2

金曜日, 11月 15, 2013

最近のお気に入りの廉価盤集

ファイル:Asconalocarnomaggiadelta.jpg
アスコナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%8A


   10名の著名ピアニストが得意の演目で臨んだ各1枚のライヴ録音集。有名な保養地ルガーノ、アスコーナなどで収録。ゼルキン、バックハウス、ギレリスなどの大家、シフラ、アンダ、グルダ、ベルマンといった特定の曲では他の追随を許さぬ名手、くわえて、マルクジンスキ(ポーランドのピアニスト。ショパンの解釈に定評)、チェルカスキー(ウクライナ出身のユダヤ系アメリカ人ピアニスト)、ブルーノ・カニーノ(イタリアのピアニスト・作曲家)といった個性派が競演。録音時点は19531993年の40年におよぶが、録音は思いの聴きやすい。

 
(収録情報)

【ルドルフ・ゼルキン 1957

・シューベルト:即興曲ヘ短調 op.142-4

J.S.バッハ:カプリッチョ変ロ短調『最愛の兄の旅立ちによせて』 BWV.992

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ホ短調 op.57『熱情』

・ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ op.24

・メンデルスゾーン:序奏とロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14

 録音時期:1957522

 録音場所:ルガーノ、テアトロ・クルザール

 

【ヴィルヘルム・バックハウス 19601953

・ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番変ホ長調 Hob.XVI-52、アンダンテと変奏曲へ短調 Hob.XVII-6、幻想曲ハ長調 Hob.XVII-4

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2『テンペスト』

 録音時期:1960518

 録音場所:ルガーノ、アポロ劇場

 

・ショパン:練習曲集 op.25~第1,2,3,6,8,9,5番、夜想曲変ニ長調 op.27-2、ワルツ 変ホ長調 op.18

 録音時期:1953611

 録音場所:ルガーノ、アポロ劇場

 

【ヴィトルド・マルクジンスキ 1963

・ブラームス:間奏曲変ホ長調 Op.118-6、ラプソディ ト短調 op.79-2

・ベートーヴェン:・ピアノ・ソナタ第23番ホ短調 op.57『熱情』

・ショパン:夜想曲第13番ハ短調 op.48-1、バラード第3番変イ長調 op.47、マズルカ第15番ハ長調 op.24-2、マズルカ第17番変ロ短調 op.24-4、スケルツォ第3番嬰ハ短調 op.39、マズルカ第45番イ短調 op.67-4、ワルツ変ト長調 op.70-1、練習曲ハ短調 op.10-12

 録音場所:1963313

 録音場所:ロカルノ、聖フランチェスコ教会

 

【ジェルジ・シフラ 1963

・ショパン:幻想曲ホ短調 op.49、スケルツォ第2番変ロ短調 op.31、ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 op.35

・リスト:スペイン狂詩曲、『愛の夢』第3番変イ長調、ポロネーズ第2番ホ長調、半音階的大ギャロップ、ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調

 録音時期:1963927

 録音場所:アスコーナ、Settemane Musicali

 

【シューラ・チェルカスキー 1963

・メンデルスゾーン序奏とロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14

・シューマン:ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ長調 op.11

・ベルク:ピアノ・ソナタ op.1

・ドビュッシー:喜びの島

・ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカ』からの3つの楽章

・プーランク:トッカータ

 録音時期:1963125

 録音場所:ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリアム

 

【ゲザ・アンダ 1965

・ショパン:12のエチュード op.25

・シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 op.6

・シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番イ長調 D.664, Op.120

 録音時期:1965916

 録音場所:アスコーナ、Pallesta delle Scuole

 

【フリードリヒ・グルダ 1968

・ハイドン:アンダンテと変奏曲へ短調 Hob.XVII-6

・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310

・シューベルト:4つの即興曲 Op.90, D.899

・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 op.52『ワルトシュタイン』

 録音時期:1968119

 録音場所:ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリアム

 

【エミール・ギレリス 1984

D.スカルラッティ/ソナタ集:ソナタ ニ短調 L.422、ソナタ ヘ長調 L.116、ソナタ ニ短調 L.423、ソナタ ホ短調 L.118、ソナタ イ長調 L.395、ソナタ ロ短調 L.449、ソナタ ト長調 L.487

・ドビュッシー:ピアノのために

・シューマン:交響的練習曲 op.13

 録音時期:1984925

 録音場所:ロカルノ、聖フランチェスコ教会

 

【ラザール・ベルマン 1989

・スクリャービン:幻想曲ロ短調 op.28

・シューベルト / リスト編:アヴェ・マリア、糸をつむぐグレートヒェン、若い尼僧、辻音楽師、魔王

・ラフマニノフ:楽興の時 Op.16

・リスト:詩的で宗教的な調べ~第7曲『葬送曲』

 録音時期:19891128

 録音場所:ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリアム

 

【ブルーノ・カニーノ 1993

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988

 録音時期:1993117

 録音場所:ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリアム

http://www.amazon.co.jp/Great-Pianists-10-CD-Set/dp/B000TIY3XI/ref=cm_cr-mr-title


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ハスキルのモーツァルト23番(1953年)、ベートーヴェン4番はグルダ(1965年)、「皇帝」はバックハウス(1961年)、クライバーンのチャイコフスキー1番(1962年)、


ルービンシュタインのショパン(ソロ)。以上、ピアノだけでも名手の十八番が並ぶ。

 オイストラフはモーツァルト3番とブラームスの協奏曲(1961年)を引っさげ、バウムガルトナーで聴くヴィヴァルディ、チェロではシュタルケルとフルニエの聴き比べが可能。

 さらに、協奏曲ライヴ集のいわば「オマケ」ながら、指揮者に注目すれば、シューリヒトでモーツァルト40番、シェルヘンでブラームス3番、クリュイタンスでフランク「交響曲」、ストコフスキーでチャイコフスキー「ロメオとジュリエット」などが併録されている。

 1枚でこの価格でも安いくらい。10倍の魅力といっても過言ではないだろう。

 

(収録情報)

【ハスキル/モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番他】

・モーツァルト:ピアノ協奏曲第23 イ長調 K.488

 クララ・ハスキル(p)

 オトマール・ヌシオ(指揮) スイス・イタリア語放送管弦楽団

 録音:1953625日、ルガーノ

・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7 ハ短調 Op.30

 クララ・ハスキル(p) アルテュール・グリュミオー(vn)

 録音:195991日、アスコーナ

 

【バックハウス&シューリヒトの『皇帝』】

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5 変ホ長調 Op.73『皇帝』

・モーツァルト:交響曲第40 ト短調 K.550

・メンデルスゾーン:序曲『フィンガルの洞窟』

 カール・シューリヒト(指揮) スイス・イタリア語放送管弦楽団

ヴィルヘルム・バックハウス(p)

 録音:1961427日 ルガーノ、アポロ劇場

 

【クライバーン/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番】

・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第番1 変ロ短調 Op.23

 ヴァン・クライバーン(p)

 ピエトロ・アルジェント(指揮)スイス・イタリア語放送管弦楽団

 録音:1962525日、ルガーノ

 

・幻想序曲『ロメオとジュリエット』

 レオポルド・ストコフスキー(指揮)スイス・イタリア語放送管弦楽団

 録音:196887日、ルガーノ[ステレオ]

 

【グルダ&クリュイタンス/ベートーヴェン第4番他】

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4 ト長調 Op.58

・フランク:交響曲 ニ短調

 フリードリヒ・グルダ(p)

 アンドレ・クリュイタンス(指揮)スイス・イタリア語放送管弦楽団

 録音:1965514日、ルガーノ[ステレオ]

 

【ルービンシュタイン/ショパン他】

・モーツァルト:ピアノ協奏曲第23 イ長調 K.488

オトマール・ヌシオ(指揮) スイス・イタリア語放送管弦楽団

録音:1961512日、ルガーノ

・ショパン:夜想曲第2 嬰ヘ長調 Op.15

・ヴィラ=ロボス:『赤ちゃんの家族』~道化人形

  録音:196158日、ボローニャ

・ショパン:幻想曲 へ短調 Op.49、前奏曲第15 変ニ長調 Op.28『雨だれ』、同第8 嬰へ短調 Op.28、同第23 ヘ長調 Op.28、同第24 ニ短調 Op.28、バラード第3 変イ長調 Op.47、子守歌 変ニ長調 Op.57、ワルツ第2 嬰ハ短調 Op.64、練習曲第5 ホ短調 Op.25

  録音:1970117日、ボローニャ[ステレオ]

  アルトゥール・ルービンシュタイン(p)

 

【オイストラフ/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、他】

・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77

・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3 ト長調 K.216

 オトマール・ヌシオ(指揮)スイス・イタリア語放送管弦楽団

 ダヴィド・オイストラフ(vn)

 録音:1961611日、ルガーノ

 

【ウート・ウーギ/ベートーヴェン、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲】

・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61

録音:1970115日、ルガーノ[ステレオ]

・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35

録音:1981918日、ルガーノ[ステレオ]

 マルク・アンドレーエ(指揮)スイス・イタリア語放送管弦楽団

ウート・ウーギ(vn)

 

【バウムガルトナー/ヴィヴァルディ他】

・ヴィヴァルディ:2本のヴァイオリンのための協奏曲 変ロ長調

Paul Ezergailis, Roger Pyne (vn)

・パーセル:シャコンヌ ト短調

・バッハ:チェンバロ協奏曲 ト短調 BWV.1058

ミエチスラフ・ホルショフスキー(p)

録音:198194

 

・モーツァルト:『5つのフーガ』 K.405~第5番、第8番、第9

録音:196892日、ロカルノ

 

・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲ホ短調

ピエール・フルニエ(vc)

・メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番ロ短調

 ルドルフ・バウムガルトナー(指揮)ルツェルン祝祭弦楽合奏団

 録音:1970911日、アスコーナ[ステレオ]

 

【シュタルケル/ハイドン、ショスタコーヴィチ他】

・ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1 変ホ長調 Op.107

・バッハ:無伴奏チェロ組曲第2 BWV.1008~サラバンド

マルク・アンドレーエ(指揮) スイス・イタリア語放送管弦楽団 ルガーノ

 

・ハイドン:チェロ協奏曲第1 ハ長調 Hob.VIIb:1

・クープラン: 演奏会用小品

ルドルフ・バウムガルトナー(指揮)ルツェルン祝祭弦楽合奏団 ロカルノ

 ヤーノシュ・シュタルケル(vc)

 

【フルニエ&シェルヘン/ドヴォルザーク:チェロ協奏曲】

・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104

・ブラームス:交響曲第3 ホ長調 Op.90

 ヘルマン・シェルヘン(指揮) スイス・イタリア語放送管弦楽団

ピエール・フルニエ(vc)

 録音:1962425
 
 
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有名な保養地ルガーノ、アスコーナでのライヴ録音集。19531992年までの約40年間の記録だが、登壇した演奏家が錚々たるもの。ヴァイオリンは、ミルシテイン、グリュミオー、シェリングが、チェロはフルニエ、フルートはランパル、そして四重奏団では、イタリア、ジュリアード、スメタナの3つの有名どころが並ぶ。さらに、一世を風靡したボスコフスキー/ウィーン八重奏団からカルミニョーラまで、なんとも豪華な陣容である。
 曲目も多彩(以下を参照されたい)で、この価格であればもったいないほどの内容。
 
(収録情報)
【ウィーン八重奏団/シューベルト:八重奏曲他 19531956
・シューベルト:八重奏曲ヘ長調 D.803
 ウィリー・ボスコフスキー(指揮)ウィーン八重奏団
 録音:1953625日 ルガーノ[モノラル]
・シューベルト:グラン・デュオ イ短調 D.574
 フランコ・グッリ(vn)、エンリカ・カヴァッロ(p
 録音:195679日、ルガーノ[モノラル]
 
【ミルシテイン/リサイタル1957
J.S.バッハ:シャコンヌ(無伴奏パルティータ第2 BWV.1004より)、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3 BWV.1005~第4
・モーツァルト:アダージョ ホ長調 K.261、ロンド ハ長調 K.373
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 op.24『春』
・パガニーニ:カプリース第11番ハ長調 op.1-11、カプリース第5番イ短調 op.1-5
・ストラヴィンスキー:ロシアの歌
・リース:常動曲 op.34-5
・パラディス:シシリエンヌ 変ホ長調
 ナタン・ミルシテイン(vn)、アルトゥール・バルサム(p
 録音:19571011日、アスコーナ[モノラル]
 
【グリュミオー&ハスキル/リサイタル1960
・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第34番変ロ長調 K.378
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第4番イ長調 op.23、ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 op.96
 アルテュール・グリュミオー(vn)、クララ・ハスキル(p
 録音:1960822日、アスコーナ[モノラル]
 
【フルニエ/ベートーヴェン・リサイタル 1964
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番ト短調 op.5-2、第3番イ長調 op.69、『マカベウスのユダ』の主題による12の変奏曲ト長調 WoO.45、『魔笛』の主題による12の変奏曲 op.66
 ピエール・フルニエ(vc)、ジャン・フォンダ(p
 録音:1964821日、アスコーナ[モノラル]
 
【イタリア四重奏団/モーツァルト、ドヴォルザーク、ラヴェル 1968
・モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421
・ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 op.96『アメリカ』
・ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
 イタリア四重奏団
 録音:1968910日、アスコーナ[ステレオ]
 
【ジュリアード弦楽四重奏団/ベートーヴェン、ベルク 1970
・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 op.135
・ベルク:抒情組曲
 ジュリアード弦楽四重奏団
 録音:1970824日、アスコーナ[ステレオ]
 
【シェリング/ベートーヴェン、ブラームス、バッハ 1975
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ニ短調 BWV.1004
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 op.12-1
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 op.78
 ヘンリク・シェリング(vn)、エウジェニオ・バグノーリ(p
 録音:19759月、アスコーナ[ライヴ]
 
【スメタナ四重奏団/シューベルト:『死と乙女』 19791982
・ハイドン:弦楽四重奏曲団第39番ハ長調 Hob.-39
・シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』
 録音:1982315日、ルガーノ[ステレオ]
・シューベルト:弦楽四重奏曲第1番変ホ長調 D.87
 スメタナ四重奏団
録音:1979319日、ルガーノ[ステレオ]
 
【ランパル、トリオ・パスキエ/モーツァルト:フルート四重奏曲集 1982
・モーツァルト:フルート四重奏曲第1番ニ長調 K.285、第2番ト長調 K.285a、第3番ハ長調 K.285b、第4番イ長調 K.298、前奏曲とフーガ ニ短調 K.404、オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370~ロンド、アダージョ ロ短調 K.540
 ジャン=ピエール・ランパル(fl)、トリオ・パスキエ
 録音:1982921日、アスコーナ[ステレオ]
 
【カルミニョーラ、ザンチェッタ、ポギ、メルリ-ニ、ブルネッロ、ロッシ/ブラームス
1992
ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調 op.18、第2番ト長調 op.36
 ジュリアーノ・カルミニョーラ(vn)、ステファーノ・ザンチェッタ(vn)、トマーゾ・ポギ(va)、ファブリツィオ・メルリ-ニ(va)、マリオ・ブルネッロ(vc)、フランコ・ロッシ(vc
 録音:199246日、ボローニャ[ステレオ]
 
 
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 Great Chamber Music
 
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