(画像は別のジャケットです)
1984~86年収録のアバド/ヨーロッパ室内管を中心とするハイドン曲集。ベルリン・フィルとのコラボでは多くの作品で、正直なところ”カラヤンの域”を超えられなかったアバドだが、ヨーロッパ室内管との共演では、自然で、しなやかで、そして統制よりも協調の楽しさに満ちた良き音源を残してくれた。ブルックナーの第1番しかりだが、このハイドンも若々しくて生き生きとした良き演奏である。アバドには競争的な世界が実はあまり似合わないのかも知れない。共演者との相性によっては、自己を表に出さずに音楽の流れに身を任せるようなところがあるが、そうした場では本当に上質で輝かしいミューズを感じさせる。それは、ハイドンの気質としての明るさと見事に呼応しているように思う。
<収録曲>・交響曲:第93番、第96番「奇蹟」、第98番、第100番「軍隊」、第101番「時計」、第102番「軍隊」、第103番「太鼓連打」
・歌劇「月の世界」序曲
・協奏交響曲変ロ長調
・トランペット協奏曲変ホ長調 アドルフ・ハーセス(Tp) シカゴ交響楽団
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アバドのモーツァルト集。カラヤンの跡目を継いでベルリン・フィルのシュフに就任したアバドには、当初モーツァルトの交響曲・管弦楽などの壮大な全曲録音が企画されたようだが、結局それは中途で終わってしまった。すでにカラヤン、ベームでの主力録音が存在していたので、それをオーヴァーヘッドするのは難しかったからなのかも知れない。
しかし、小生はアバドのモーツァルトは悪くないと思う。ベームに比べて統制が緩く、カラヤンほどの緻密さはないながら、逆にいえば、オーケストラの自由度を引き出し、天性の明るい基調の大らかさがある。
本集はそうしたアバドの良さを知ることのできるアルバムながら、交響曲では第37番以降の後期曲集や、有名な「レクイエム ニ短調」(Requiem in d-Moll)K. 626は収録されておらず留意。なお、これらは、 モーツァルト:交響曲集 、 モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」 、 モーツァルト:レクイエム などで聴くことができる。
【収録情報】
・交響曲:第23番、第25番、第28番、第29番、第31番、第35番『ハフナー』、第36番『リンツ』、交響曲ニ長調『ポストホルン』(セレナード第9番 K.320より)
・ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364(320d)、ライナー・クスマウル(ヴァイオリン)、ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
・ディヴェルティメント第11番
・セレナード第9番『ポストホルン』
・行進曲第1番、第2番 K.335(320a)
・フリーメイスンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)
・ミサ曲ハ短調 K.427(417a)(エーザー版)、バーバラ・ボニー(ソプラノ)、アーリーン・オジェー(ソプラノ)、ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ(テノール)、ロベルト・ホル(バス)ベルリン放送合唱団
しかし、小生はアバドのモーツァルトは悪くないと思う。ベームに比べて統制が緩く、カラヤンほどの緻密さはないながら、逆にいえば、オーケストラの自由度を引き出し、天性の明るい基調の大らかさがある。
本集はそうしたアバドの良さを知ることのできるアルバムながら、交響曲では第37番以降の後期曲集や、有名な「レクイエム ニ短調」(Requiem in d-Moll)K. 626は収録されておらず留意。なお、これらは、 モーツァルト:交響曲集 、 モーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」 、 モーツァルト:レクイエム などで聴くことができる。
【収録情報】
・交響曲:第23番、第25番、第28番、第29番、第31番、第35番『ハフナー』、第36番『リンツ』、交響曲ニ長調『ポストホルン』(セレナード第9番 K.320より)
・ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364(320d)、ライナー・クスマウル(ヴァイオリン)、ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
・ディヴェルティメント第11番
・セレナード第9番『ポストホルン』
・行進曲第1番、第2番 K.335(320a)
・フリーメイスンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)
・ミサ曲ハ短調 K.427(417a)(エーザー版)、バーバラ・ボニー(ソプラノ)、アーリーン・オジェー(ソプラノ)、ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ(テノール)、ロベルト・ホル(バス)ベルリン放送合唱団
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