金曜日, 1月 03, 2014

ルービンシュタイン 5 ショパン




ルービンシュタインの協奏曲の名演から、ショパンの2曲を。ルービンシュタインの代表盤であるとともに、現在までこれを比較の対象とする意味でも規準盤的な名演といえよう。
 

◆ショパンの1番:リスナーの胸のなかにショパンの心象風景が鮮明に焼きつくような、文字通り心の通った名演である。柔な感傷とは別の、いわば「硬質な抒情性」がルービンシュタインの均質な音づくりによって意識され、過度にならない感情表出によって、かえって抑制的な感動が次第にふくらんでいくような演奏。ショパンの静かなメロディのうちに熱きパッションが内在されていることを見事に表現している(録音:1961789日)。 

◆ショパンの2番:ルービンシュタインの経歴をみているとポーランド出身で神童といわれ、ベルリンに留学、そしてパリで多くの文化人と接触して見聞をひろめるといった10代の凝縮された歩みは、ショパンの生涯そのものの遍歴と重なる。2番は1番よりも早く書か れながら知名度は及ばないが、ショパンの複雑な心象や天才ゆえの重たい憂鬱がより濃厚にでている作品。ルービンシュタインはショパンの使徒とでもいうべき心情の寄り添いをみせる。第3楽章の透明で明るい響きは、若きショパンの高なる感興を代弁しているように爽やかなエンディングで後味がよい(録音:1959120日)
 
(以下は引用)
ショパン:1.ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
2.ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21

アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ロンドン新交響楽団(1)
ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(2)
録音:
1961年6月8&9日 ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(1)
1968年10月1日 フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック(2)
ステレオ録音

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