オペラ指揮者、ここでも大御所の名前があがります。プリマドンナやタイトルロールの男声歌手の影にかくれ引き立て役のピット内指揮者といったイメージを一新し、曲全体を最適に表現するために屹立する大指揮者、といった地位を築いたのはトスカニーニであったといわれます。
フルトヴェングラーもその晩年、数々のオペラを取り上げ、ライヴをふくめ録音しています。その功績と後進への影響力はさぞや大きかったことでしょう。
オルフェオとエウリディーチェ(1951)~フルトヴェングラー
その2人の巨星が墜ちてから名実ともに帝王の実力を示したのはカラヤンでした。しかも、そのレパートリーの広さは驚異的で、実に多くの録音を残しました。とくにイタリア、フランスものでここまで集中して成果をあげたオーストリー人はいません。天才的な閃きとともに相当な研鑽もあったはずです。
フルトヴェングラー亡き後、ワーグナー指揮者として並ぶものなき尊敬をあつめたのはクナッパーツブッシュでした。『指輪』の全曲演奏に加えて、とくに難解といわれるパルジファルは独壇場でした。
ベームも実力派として大活躍しました。モーツァルトはいまも屈指の名演として聴かれていますが、やはりR.シュトラウスこそその本領発揮でしょう。
ベームとともに、『指輪』の全曲録音で金字塔をたてたのがショルティです。ショルティのレパートリーの広さはカラヤンに比肩するものです。
ドイツ系では、ほかにカールベルトとザヴァリッシュが注目されますし、イタリア系ではショルティの跡目をついだのはムーティでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿