伝説の名手、古き貴重な記録 (amazon.co.jp)


第二次大戦前に活躍したパハマン、パデレフスキ、ローゼンタ
ールなど「伝説の名手」のめったに聴くことのできない録音ほ
か、19世紀生まれで大家の名をほしいままにしたコルトー、ル
ービンシュタイン。これにつづく20世紀一桁生まれのソロモン、
アラウ、ホロヴィッツらの初期の成果。いずれも非常に古い録
音でショパンに深い関心をもつ好事家向け。リパッティ晩年の
ワルツ集は1950年の収録でこれが一種のボーナス盤。
 

このうちアルフレッド・ドニ・コルトー(Alfred Denis Cortot,
1877
926日~1962615日)は、20世紀前半のフランスを
代表する大ピアニスト、指揮者、教育者、著述家)。
かつてSPの復刻で聴いたときは音がこごっていて十分にその
良さがわからなかったが、再生技術の進歩によって今日、その
威容がある程度わかるようになった。

 

ショパン/ピアノ協奏曲第2番を聴く。1935年の録音でオーケ
ストラは不詳。自由自在に曲想が展開し、厳格なスコア重視の
いまの時代からは考えられない奔放な演奏。その一方、詩心、
歌心はバスケット一杯の花束のようにふんだんに盛られていて、
思わずその深い感情に引き込まれる。コルトー58才頃の演奏だ
が、バルビローリの追走は過不足がない。戦前のショパン演奏
の一典型として記録にとどめられるものだろう。録音は意外に
クリアで聴きやすい。

戦前のショパン演奏の一典型 (amazon.co.jp)

 

<収録情報>([生年―没年]、(録音年)を示す)
 
1 ヴラディーミル・ド・パハマン[1848-1933]
・マズルカ Op.33-3、Op.50-2、Op.67-4、Op.33-4(全て1917)
・プレリュード Op.28(1907)

2 イグナチ・ヤン・パデレフスキ[1860-1941]
・ノクターン:Op.15-1(1917)
・ワルツ:Op.64-2(1917)
・エチュード:Op.25-11(1925)、Op.10-12(1928)
・ポロネーズ:Op.53(1937)

3 モリッツ・ローゼンタール[1862-1946]
・マズルカ:Op.24-3(1937)、Op.24-4(1929)、Op.33-2
(1937)、Op.33-4(1935)、Op.50-2(1935)、 Op.63-1
(1937)、Op.63-3(1931)、Op.67-1(1931)

4 アルフレッド・コルトー[1877-1962]
・バラード:第1番 Op.23(1926)、第2番 Op.38(1933)
・ワルツ:Op.34-2(1943)、 Op.42(1943)、 Op.64-2
(1943)、Op.69-1(1943)
・ピアノ・ソナタ:第2番 Op.35(1933)、第3番 Op.58
(1931)
・ピアノ・ソナタ・即興曲:Op.36-2(1925)
・幻想曲:Op.49(1933)
・ピアノ協奏曲:第2番 Op.21(1935) 
ジョン・バルビローリ(指揮)管弦楽団


5 アルトゥール・ルービンシュタイン[1887-1982]
・スケルツォ:第1番 Op.20(1932)、第2番 Op.31
(1932)、第3番 Op.39(1932)
・ノクターン:Op.9-1(1937)、Op.9-2(1936)、
Op.9-3(1937)、Op.15-1(1937)、Op.15-2(1936)、
Op.15-3(1937)
・子守唄:Op.57(1932)
・舟歌:Op.60(1928)
・ピアノ協奏曲:第1番 Op.11(1937)、第2番 Op.21(1937)
 ジョン・バルビローリ(指揮)ロンドン交響楽団

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6 ソロモン(カットナー)[1902-1988]
・ノクターン:Op.9-2(1943)、Op.27-2(1942)
・ポロネーズ:Op.40-1(1933)、Op.53(1932)
・幻想曲:Op.49(1935)
・バラード:第4番 Op.52(1946)
➡ 
 Complete Recordings
 
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7 クラウディオ・アラウ[1903-1991]

・エチュード:Op.10-4、Op.25-1、Op.25-2(全て1929)
・バラード:第3番 Op.47(1939)
・プレリュード:Op.28-23(1934)
・タランテラ:Op.43(1930)

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8 ヴラディーミル・ホロヴィッツ[1904-1989]
・マズルカ:Op.7-3(1932)、Op.41-1(1933)、Op.50-3(1935)
・ノクターン:ホ短調(1935)
・即興曲:Op.29-1(1936)
・スケルツォ:Op.7-3(1936)

ホロヴィッツの毒 (shokkou3.blogspot.com)
 
9 ディヌ・リパッティ[1917-1950]
・ワルツ:Op.18、Op.34-1、Op.34-2、Op.34-3、Op.42、
Op.64-1、Op.64-2、Op.64-3、Op.69-1、Op.69-2、Op.70-1、
Op.70-2、Op.70-3、ホ短調(全て1950)
・ピアノ・ソナタ:第3番 Op.58(1947)

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10 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ[1920-1995]
・マズルカ:Op.30-4(1941)、Op.33-4(1942)、Op.68-2(1941)
・子守唄:Op.57(1942)
・スケルツォ:Op.31(1941)
・ワルツ:Op.69-1(1941)
・ポロネーズ:Op.22(1935)

ミケランジェリ (shokkou3.blogspot.com)