バロック・オペラは言葉に語弊はあるが、剽窃、盗用という視点でも面白い。
たとえば人気の脚本には多くの作曲家が挑戦していることがわかる。
いまでは、カバーとかオマージュとか銘打って原曲をいじって演奏をする場合もあるが、当時はもちろん、著作権などはないので先行作品の一部剽窃、盗用などはあたりまえであった。というよりも、そうした意識そのものが乏しかったことだろう。
音楽家(作曲家)は、特定の雇い主たる王室・領主などに仕えている以上、限定された狭いエリアで活躍し評価されればいいわけで、それ以上の配慮は無用であった。なにしろ、彼らは忙しく、できるだけ早く多くの作品を仕上げねばならなかった。
それでも一流の音楽家(作曲家)は、プライドをもって作品を残そうとしたことだろう。そして現代、その楽曲解析もまたバロック・オペラの楽しみである。
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