ベートーヴェンの9曲の交響曲と5曲のピアノ協奏曲、全14曲は「入れ子状」に作曲されている。1770年生まれのベートーヴェン。概ね1800年までを20才台とすれば、ピアノ協奏曲第1番(ハ長調)および第2番 (変ロ長調)の2曲が1795年、同第3番(ハ短調)および交響曲第1番(ハ長調)が1800年に作曲された。すなわち3曲のピアノ協奏曲は交響曲作曲のいわば「前衛」に位置している。
彼の30才台の作品では、交響曲第2番(ニ長調)1803年、同第3番(変ホ長調)「英雄」1805年、ピアノ協奏曲第4番(ト長調)1806年、交響曲第4番(変ロ長調)1807年、同第5番(ハ短調)および第6番(ヘ長調)「田園」1808年、ピアノ協奏曲第5番(変ホ長調)「皇帝」1809年と続く。2曲のピアノ協奏曲は交響曲作曲の「節目」に位置している。
40才頃には全聾になったとされるが、1827年(56才没)にかけて晩年の約15年の作品は、交響曲第7番(イ長調)および第8番(ヘ長調)1812年、同第9番 ニ短調 (合唱付き)1824年となる。
交響曲では全集で一気通貫に聴くのも選択肢。小生は、以下を好むが、各々の時代別特質を考えると、各番毎に慎重に選択するのも妙味。古い録音が多く恐縮だが以下ではそうした観点で選択してみた。
イッセルシュテットのベートーヴェン交響曲全集
https://shokkou3.blogspot.com/2024/12/blog-post.html
https://shokkou3.blogspot.com/2022/03/blog-post.html
次に、ピアノ協奏曲をあえて”ピアノ付き交響曲”といった視点でとらえると、ベートーヴェンの協奏曲ではオーケストラのバックがいかに重要かがわかろう。以下ではさらに古い音源も多いが、その点も加味している。なお、全集では以下を推奨。
ギレリス&セル/クリーヴランド管のベートーヴェンピアノ協奏曲全集
https://shokkou3.blogspot.com/2012/03/blog-post_24.html
交響曲
第1番:マルケヴィッチ/ラムルー管弦楽団
第2番:セル/クルーヴランド管弦楽団
第3番:テンシュテット/ロンドン・フィル
テンシュテットの「英雄」 バランスよく均整のとれた名演
第9番:小澤征爾/サイトウ・キネン・オーケストラ
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