■曲名 :交響曲第3番 ニ短調 WAB.103
■作曲時期 :1872/73(76/77,88/89改訂)
■初演 :1877-12-16 @ ウィーン(第2稿) 、1890-12-21 @ ウィーン(第3稿) 、1946-12-01 @ ドレスデン(第1稿)
■楽章構成 :Gemassigt, misterioso : ニ短調 2/2拍子、Adagio:Feierlich : 変ホ長調 4/4拍子、Scherzo:Ziemlich schnell-Trio:Gleiches Zeitmass : ニ短調 - イ長調 3/4拍子 、Finale:Allegro : ニ短調 2/2拍子
■楽器編成 :Fl:2; Ob:2; Cl:2; Fg:2; Hr:4; Tp:3; Tb:3; Timp; Str
■作曲時期 :1872/73(76/77,88/89改訂)
■初演 :1877-12-16 @ ウィーン(第2稿) 、1890-12-21 @ ウィーン(第3稿) 、1946-12-01 @ ドレスデン(第1稿)
■楽章構成 :Gemassigt, misterioso : ニ短調 2/2拍子、Adagio:Feierlich : 変ホ長調 4/4拍子、Scherzo:Ziemlich schnell-Trio:Gleiches Zeitmass : ニ短調 - イ長調 3/4拍子 、Finale:Allegro : ニ短調 2/2拍子
■楽器編成 :Fl:2; Ob:2; Cl:2; Fg:2; Hr:4; Tp:3; Tb:3; Timp; Str
■インバル盤 :Eliahu Inbal/Radio s.o. Frankfurt 1982-09録音
(演奏時間)24:00、18:52、6:07、16:14 計65:13
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次は、第3番校正について、 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からの引用。
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「1878年および1890年、レティッヒ社から「初版」が出版された。前者は1877年稿を、後者は1889年稿をもとにしているが、弟子の校訂が加わっているとも言われる。
ローベルト・ハース主導の国際ブルックナー協会の第1次全集編纂においては、この第3交響曲の校訂譜を残せないまま、ハースが失脚し、主幹校訂者がレオポルト・ノヴァークに移ることとなった。ただしその際、ハース校訂譜の版権が東ドイツに残った関係から、戦後エーザーが東ドイツにて、ハースの意志を受け継いでこの第3交響曲の校訂を行った。これはエーザー版と呼ばれ、通常、第1次全集の範疇に含められる。この楽譜はヴィースバーデンのブルックナー出版から出版された(1950年)が、現在絶版である。このエーザー版は、第2稿を元に校訂していた。
国際ブルックナー協会の校訂作業がノヴァークに代わった後、ノヴァーク校訂によるこの曲の楽譜が次々と出版された。まず1959年に、第3稿に基づくノヴァーク版が出版された(ノヴァーク版第3稿)。つづいて1977年にノヴァーク版第1稿、1980年にはアダージョ第2番、さらに1981年にノヴァーク版第2稿が出版された。(アダージョ第2番は1876年に作曲されたと思われる、緩徐楽章の異稿であり、第1稿と第2稿の中間段階のものと思われる)。ノヴァークの死後レーダーが1995年に校訂報告書を出版し、異稿問題は一応の学問的決着をみた」
ローベルト・ハース主導の国際ブルックナー協会の第1次全集編纂においては、この第3交響曲の校訂譜を残せないまま、ハースが失脚し、主幹校訂者がレオポルト・ノヴァークに移ることとなった。ただしその際、ハース校訂譜の版権が東ドイツに残った関係から、戦後エーザーが東ドイツにて、ハースの意志を受け継いでこの第3交響曲の校訂を行った。これはエーザー版と呼ばれ、通常、第1次全集の範疇に含められる。この楽譜はヴィースバーデンのブルックナー出版から出版された(1950年)が、現在絶版である。このエーザー版は、第2稿を元に校訂していた。
国際ブルックナー協会の校訂作業がノヴァークに代わった後、ノヴァーク校訂によるこの曲の楽譜が次々と出版された。まず1959年に、第3稿に基づくノヴァーク版が出版された(ノヴァーク版第3稿)。つづいて1977年にノヴァーク版第1稿、1980年にはアダージョ第2番、さらに1981年にノヴァーク版第2稿が出版された。(アダージョ第2番は1876年に作曲されたと思われる、緩徐楽章の異稿であり、第1稿と第2稿の中間段階のものと思われる)。ノヴァークの死後レーダーが1995年に校訂報告書を出版し、異稿問題は一応の学問的決着をみた」
「全集録音を行った指揮者の中には、版・稿の問題にこだわった指揮者もいる。たとえばエリアフ・インバルは、第3、第4、及び第8の交響曲の第1稿に基づくノヴァーク版を世界初録音している」
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上記のとおり、インバルは世界ではじめて初稿(1873年版、ノーヴァク版第1稿)による演奏の録音を行った。いま聴いているCDはそれである。この稿の特色について、最近、話題のシモーネ・ヤング&ハンブルク・フィルが録音。そのPR文章からの抜粋は以下のとおり。
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「この第1稿は『詩と音の芸術の前人未到の世界的に顕著な優れた大家であるリヒャルト・ワーグナー閣下に、深甚の敬意をもって』献呈されたいわゆる初稿。 トリスタンやワルキューレなど、ワーグナーからの引用がいくつか見られるもので、ワーグナーは気に入ったといわれており、1982年録音のインバル盤以降、確実に人気を高めており、現在では、エリアフ・インバル(2種)、ケント・ナガノ、ロジャー・ノリントン、ジョナサン・ノット、ゲオルク・ティントナー、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、ヨハネス・ヴィルトナー、ヘルベルト・ブロムシュテット、マルクス・ボッシュなど、すでに10種類のCDがリリースされています」
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それでは、初稿におけるカットされたワーグナー的な旋律とは?「トロンボーン吹きによるクラシックの嗜好」さんのケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団harmonia mundi HMC 801817 (したがって文中の時間はインバル盤とは異なるが)に関する次の記事が参考になる。
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「変更点の最大の関心事はワーグナーの諸作品からの引用部分でしょう。第 1 稿にはあからさまなものから暗示的なものまでワーグナーの引用がありましたが、第 3 稿では直接的な引用はほとんど削除されています (2 楽章の終わりに聴かれるワルキューレの『ブリュンヒルデの魔の眠り』の動機は残っています)。単に引用部分をカットするだけでなく、主要主題ごとまるまる変えたりもしています。するとその主題を展開していた部分も新しい主題を移植せねばならないという、大掛かりな作業がなされています。
第 1 稿にあるワーグナーの引用部分がどこなのか、とりあえず私が把握しているものを挙げておきましょう。第 1 楽章では展開部から再現部に移る部分 (16'41") の《ワルキューレ》の『魔の眠りの動機』。そして 2 楽章は第 1 稿最大級の見せ場が金管のファンファーレで現れます (13'21")。オーケストラが《タンホイザー》の華麗な伴奏を模倣する中、《ローエングリン》の『エルザの大聖堂への行進』のモチーフが一瞬高らかに鳴らされます (《タンホイザー》の巡礼の動機という人もいますが、旋律の雰囲気としては肯けるものの、オクターブ上行跳躍+半音階下降というラインはやはり違うと思う)。その後コーダ手前 (15'50") で再び『魔の眠りの動機』が出てきます。あと 2 楽章で《トリスタンとイゾルデ》からの引用 (1'57" あたりかのことか) や、4 楽章で《ワルキューレ》の『魔の炎の音楽』が聴こえるとしている解説もありましたが、どこなのか確認できませんでした。また CD の解説には1 楽章第 2 主題のホルンの対旋律 (5'04") が《マイスタージンガー》的と書いてありましたが、確かにこんな感じのパッセージが《マイスタージンガー》にあります」
第 1 稿にあるワーグナーの引用部分がどこなのか、とりあえず私が把握しているものを挙げておきましょう。第 1 楽章では展開部から再現部に移る部分 (16'41") の《ワルキューレ》の『魔の眠りの動機』。そして 2 楽章は第 1 稿最大級の見せ場が金管のファンファーレで現れます (13'21")。オーケストラが《タンホイザー》の華麗な伴奏を模倣する中、《ローエングリン》の『エルザの大聖堂への行進』のモチーフが一瞬高らかに鳴らされます (《タンホイザー》の巡礼の動機という人もいますが、旋律の雰囲気としては肯けるものの、オクターブ上行跳躍+半音階下降というラインはやはり違うと思う)。その後コーダ手前 (15'50") で再び『魔の眠りの動機』が出てきます。あと 2 楽章で《トリスタンとイゾルデ》からの引用 (1'57" あたりかのことか) や、4 楽章で《ワルキューレ》の『魔の炎の音楽』が聴こえるとしている解説もありましたが、どこなのか確認できませんでした。また CD の解説には1 楽章第 2 主題のホルンの対旋律 (5'04") が《マイスタージンガー》的と書いてありましたが、確かにこんな感じのパッセージが《マイスタージンガー》にあります」
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