金曜日, 4月 05, 2019

ハイティンク Bernard Haitink

Bernard Haitink: The Symphony Edition
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ハイティンクの交響曲を中心とする集大成である。以下の6人の作曲家の交響曲全集がすべて収録されている(全36CD)。
  マーラー(大地の歌は含まず)、ブルックナー(第0番、クルト・ヴェス版を含む)、チャイコフスキー(主要な演目は70年代の録音)、ブラームス(序曲集を含む)、シューマンそしてベートーヴェン(80年代デジタル録音)でいずれもコンセルトヘボウとの演奏。
  以前、ブラームス、ブルックナー、マーラーの全集(23CD)があったが、ほぼ同価格でチャイコフスキー以下が「増補」されたセットともいえる。

  ハイティンクは若き日から録音に恵まれており、たとえばマーラーではシカゴ響とも主要演目を再録しており、また、コンセルトヘボウは、その後俊英シャイーの斬新な成果もあるゆえに「旧盤」扱いで安くなっているともいえる。
  しかし、小生は70年代先駆的な取り組みであったマーラー、ブルックナーのやや前のめりの熱き演奏にいまは魅力を感じる。コンセルトヘボウでは、メンゲルベルクが普及に努めたマーラー、ベイヌム、ヨッフムといった前任者が得意としたブルックナー。先人の重い伝統、響きの優れたホールに集う耳のよい目の肥えた聴衆。そこでのハイティンクの若き日の奮闘は貴重な記録である。生真面目でオーソドックスな解釈ゆえに派手さには欠けるが、その分、誠実さを感じさせ均質な内容では定評がある。コンセルトヘボウの滋味ある音が好きでじっくりと浸りたいなら有力な選択肢のひとつ。

(収録情報)
◆マーラー:交響曲全集(1962〜71年録音)
・交響曲第1番〜第10番アダージョ

◆ブルックナー:交響曲全集(1963〜72年録音)。
・交響曲第0番ニ短調[ヴェス版]
・交響曲第1番ハ短調[リンツ稿(ハース)]
・交響曲第2番ハ短調[1877年稿(ハース)])
・交響曲第3番ニ短調[第2稿(エーザー)]
・交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』[第2稿(ハース)]
・交響曲第5番変ロ長調[1878年稿(ハース)]
・交響曲第6番イ長調[1881年稿(ハース)]
・交響曲第7番ホ長調[ハース版]
・交響曲第8番ハ短調[第2稿(ハース)]
・交響曲第9番ニ短調[1894年稿(ノヴァーク)]

◆チャイコフスキー:交響曲全集他(1961〜79年録音)
・交響曲第1番〜第6番『悲愴』
・マンフレッド交響曲、イタリア奇想曲、幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』、スラヴ行進曲、序曲『嵐』、幻想序曲『ロメオとジュリエット』、大序曲『1812年』

◆ブラームス:交響曲全集他(1970〜80年録音)
・交響曲第1番〜第4番
・悲劇的序曲、大学祝典序曲、ハイドンの主題による変奏曲、ハンガリー舞曲第1番・第3番・第10番、セレナード第1番・第2番

◆シューマン:交響曲全集他(1981〜84年デジタル録音)。
・交響曲第1番〜第4番
・『マンフレッド』序曲、『ゲノフェーファ』序曲

◆ベートーヴェン:交響曲全集他(1985〜87年デジタル録音)
・交響曲第1番〜第9番ニ短調『合唱付』
・エグモント序曲

(参考1)ハイティンク 他の成果(一部、重複あり)
Philips Years

(参考2)コンセルトへボウの他の指揮者での名演
【ベイヌム@ブルックナー選集】 Bruckner: Symphonies Nos. 5 7 8 9
【シャイー@マーラー全集】Mahler: Complete Symphonies 1-10    

Portrait -Box Set- 
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Bernard Haitink | 2019  
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ハイティンク(1929年~)老年のライヴ演奏ながら、大曲が並び生命力に溢れている。録音は1997年から2017年の20年におよび、ブルックナーおよびマーラーの第9番を除き、声楽入りの曲が選ばれている。演奏は、バイエルン放送響&合唱団。いずれも、宗教曲はヘルクレス・ザールで、交響曲はフィルハーモニー・イン・ガスタイクで収録。
駄言は不要だろう。ハイティンク大器晩成の証の選集。

<収録情報>
【ハイドン】
・オラトリオ「四季」:ジュリー・カウフマン(Sop)ヘルベルト・リッペルト(Ten)アラン・タイタス(Bas)[1997年11月27.28日]
・オラトリオ「天地創造」:カミラ・ティリング(Sop)マーク・パドモア(Ten)ハンノ・ミューラー=ブラフマン(Bas Bar)[2013年12月19.20日]

【ベートーヴェン】
・荘厳ミサ曲:ゲニア・キューマイアー(Sop)エリザベート・クールマン(Mez)マーク・パドモア(Ten)ハンノ・ミューラー=ブラフマン(Bas Bar)[:2014年9月25.26日]

【ブルックナー】
・交響曲 第5番(1878年 ノヴァーク版)[2010年2月12日]
・交響曲 第6番(1881年 ハース版)録音:[2017年5月4.5日]

【マーラー】
・交響曲 第3番:ゲルヒルト・ロンベルガー(Mez)アウスベルク大聖堂児童合唱団[2016年6月16.17日]
・交響曲 第4番:ユリアーネ・バンゼ(Sop)[2005年11月3.4日]

(注)[カッコ]録音時点。(Sop)ソプラノ、(Mez) メゾ・ソプラノ、(Ten) テノール. (Bar) バリトン、(Bas) バス、(BasBar)バス・バリトン
            

 

Bruckner: the.. -Ltd-
Bruckner: the.. -Ltd-
Bernard Haitink | 2019
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ハイティンク(1929年~)青・壮年期の成果。小生は70年代先駆的な取り組みであったブルックナーのやや前のめりの熱き演奏にいまは魅力を感じる。コンセルトヘボウでは、ベイヌム、ヨッフムといった前任者が得意としたブルックナー。先人の重い伝統、響きの優れたホールに集う耳のよい目の肥えた聴衆。そこでのハイティンクの若き日の奮闘は貴重な記録である。生真面目でオーソドックスな解釈ゆえに派手さには欠けるが、その分、誠実さを感じさせ均質な内容では定評がある。コンセルトヘボウの滋味ある音が好きでじっくりと浸りたいなら有力な選択肢のひとつ。

<収録情報>
◆交響曲全集(1963〜72年録音)。
・交響曲第0番ニ短調[ヴェス版]
・交響曲第1番ハ短調[リンツ稿(ハース)]
・交響曲第2番ハ短調[1877年稿(ハース)])
・交響曲第3番ニ短調[第2稿(エーザー)]
・交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』[第2稿(ハース)]
・交響曲第5番変ロ長調[1878年稿(ハース)]
・交響曲第6番イ長調[1881年稿(ハース)]
・交響曲第7番ホ長調[ハース版]
・交響曲第8番ハ短調[第2稿(ハース)]
・交響曲第9番ニ短調[1894年稿(ノヴァーク)]

◆テ・デウム
エリー・アーメリング(Sop)、アンナ・レイノルズ(Mez)、ホルスト・ホフマン(Ten)、グース・へックマン(Bas)、オランダ放送合唱団(1966年)
            

 
 
Bruckner:Symphony No.6 In A Maj
 
 若き頃ハイティンクの指導者はブルックナーの泰斗、ヨッフムであったが、師も名演を紡いだシュターツカペレ・ドレスデンとの組み合わせ。こと6番に関しては、1935年ドレスデンで原典版での初演が行われており、ご当地ならではの強き伝統とプライドもあろう。ヨッフムの遺訓を受継ぎながら、その実、ハイティンクらしい豊かな感受性と変化する表情を備えた堂々とした演奏と思う。

 第1楽章はライヴゆえオケとの噛み合いが微妙にずれて金管楽器に不安定なところもあるが、聴かせどころの第2楽章のアダージョは丁寧に歌いこんでとても美しく、第3楽章からは上昇気流に乗ったような高揚感があり、終楽章ではテンポもより自在で感情表出の造詣も深く、終結部のコーダの盛り上がりも十分。

<収録情報>
■ブルックナー:交響曲第6番イ長調(ハース版)
 シュターツカペレ・ドレスデン
 ベルナルト・ハイティンク(指揮)

 録音時期:2003年11月3日(ライヴ)
 録音場所:ドレスデン、ゼンパーオーパー

→ Bruckner Collection でセット廉価で入手可能      
 
 
 

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