晩年まで現代音楽に強い関心、オランダの大指揮者の軌跡
オランダの巨匠、コンセルトヘボウの実質ビルダーにして、マーラー、R.シュトラウスと親しかった大指揮者の集大成。小生がクラシック音楽を聴きはじめた1967年頃、NHK-FMで「メンゲルベルクの芸術」というシリーズがあり、毎日、その演奏に耳を傾けたことを思い出す。当時において、大家の足跡という観点からの特集であったと思う。
但し、3つの留意点がある。第1に録音は当然にして古くそこはまず覚悟が必要。第2にその後、コンセルトヘボウはベイヌムの名演があるので、この楽団の特有の響きを好む向きには、曲目によっては持ち味こそ違うがベイヌム盤との比較考量がいる(小生は個人的にはベイヌムを好む)。第3に収録枚数は多いが、主力のベートーヴェンなどでは同一演目の重複も多い。
膨大なレパートリーのうち以下若干、収録情報をハイライトしたが、晩年でも多くの現代音楽を取り上げるなど旺盛な意欲を持ち続けていたことがわかる。そこに関心がある向きには興味深い曲集だろう。
<主要収録情報>(録音時点)
【ベートーヴェン】交響曲全集および序曲集(1926~42年)
【チャイコフスキー】交響曲第4,5,6番ほか(1927~41年)
【ブラームス】交響曲全集および序曲集(1930~42年)
【シューベルト】交響曲第8番、第9番ほか(1938~43年)
【R.シュトラウス】交響詩「英雄の生涯」ほか((1938~42年)
【現代音楽など】
・H.アンドリーセン(1892-1981):Magna res est amor (1940年4月12日)
・A.ヴァールモレン(1895-1980):シンフォニア (1940年10月31日ライヴ)
・J.ワーヘナール(1862-1941):序曲「じゃじゃ馬ならし」(1940年10月10日ライヴ)
同:「シラノ・ド・ベルジュラック」序曲,op.23 (1942年4月16日)
・C.ドッパー (1870-1939):交響曲第7番「ゾイデルの海」(1940年12月8Ⅱライブ)
同:ゴシック風のシャコンヌ (1940年4月12日)
・ルドルフ・メンゲルベルク(1892-1932):Salve Regina, Op.20 (1940年4月12日)
・J.レントゲン(1855-1932):6つの古いオランダの舞曲 (1940年11月10日)
・A.ヴァレリウス(1575-1625):7. 感謝祭の謝歌(Arr:Johan Wagenaar) (1938年12月1日)
・Marnix van St. Aldegonde (1540-1598):.オランダ国歌(編曲.ルドルフ・メンゲルベルク) (1938年11月30日)

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