木曜日, 10月 22, 2026

Gurre-Lieder by Seiji Ozawa (2015-02-18)

 Gurre-Lieder by Seiji Ozawa (2015-02-18)



シェーンベルクの大曲、作品への親和性を高める劇的表現力

小澤征爾の代表的な録音の一つ。小澤は若き日より、「ロメオとジュリエット」など、男女の悲恋ものストーリーを得意としている。また、先行して、メシアン(トゥーランガリラ交響曲、1967年)やべルリオーズなど大規模編成の管弦楽を必要とする曲をシリーズで取り上げている。その両方がいわば相まった本曲は、いかにも小澤好みといえよう。

主力歌手をふくめ信頼感するメンバーと一気呵成に録音をしたライヴ盤ながら、セッション録音と変わらない安定度と完成度を示している。

本演奏では、ワーグナー(トリスタンとイゾルデ)的陶酔感とベルリオーズ(幻想交響曲等)的ドラマツルギー、そしてラヴェル(マ・メール・ロワ、ダフニスとクロエ)的な色彩感が、めくるめく展開され、その明解な解釈から、現代音楽への敷居の高さを少しも感じさせない。シェーンベルクの先駆的な音楽をこのように自然にリスナーに繋げる能力こそ、小澤ならではなのだろう。ドイツ語の歌詞には親しみを感じにくくても、音楽の流れの良さと劇的表現が作品への親和性を高めている。全編、良質なファンタジックさに包まれているが、実は、さまざまな技巧も駆使した周到な演奏であると思う。

<収録情報>

・シェーンベルク:グレの歌

ジェシー・ノーマン(ソプラノ)、タティアナ・トロヤノス(アルト)、ジェイムズ・マクラッケン(テノール)、キム・スコウン(テノール)、デイヴィッド・アーノルド(バリトン)、ヴェルナー・クレンペラー(語り)、タングルウッド祝祭合唱団、ボストン交響楽団

(1979年3月30日-4月3日 ボストン、シンフォニー・ホール/ライヴ)


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