Op. 曲名 作曲年
8 ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調『雨の歌』1878-79 vn,pf
98 交響曲第4番 ホ短調 1885 Orch(参考)
100 ヴァイオリンソナタ第2番 イ長調 1886 vn,pf
108 ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調 1886 vn,pf
◇ハイフェッツ
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲では大家の指揮者といくども録音し、また、多彩な室内楽も好んで取り上げたハイフェッツだが、ソナタの音源はあまり知られていない。むしろ、アンコール用にも使えるハンガリアン舞曲などのほうが多い。しかし、第3番はさすが円熟の名演。
【収録情報】
・第1番ト長調Op.78「雨の歌」
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)エマニュエル・ベイ(P)
(1936年2月13日)
・第2番イ長調Op.100
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)エマニュエル・ベイ(P)
(1936年1月31日ニューヨークRCAスタジオ3)
・第3番ニ短調Op.108
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)ウィリアム・カペル(P)
(1950年11月29&30日ハリウッド、RCAスタジオ)
ヤッシャ・ハイフェッツ/Jascha Heifetz Plays Sonatas for Violin(tower.jp)
◇シゲティ
シゲティ&ホルショフスキの第1番、第3番。技巧の冴えよりも解釈の“深さ”で定評のあったシゲティらしい演奏。バッハやベートーヴェンへの探求で世に知られたシゲティらしい落ち着きのある響きは歴史的成果の名に恥じない。
【収録情報】
・第1番ト長調op.78『雨の歌』(録音時期:1951年4月20日)
・第3番ニ短調op.108(1956年2月3日)
ヨゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)
ミエチスラフ・ホルショフスキ(ピアノ)
録音方式:モノラル(セッション)
◇シェリング
シェリングの至芸、抑制がきいた抜群の安定感 (amazon.co.jp)
小生が中学生のとき、小遣いをためて初めて買ったレコードは、ルービンシュタインのショパン:ポロネーズであり、次にブラームスを聴きたくて手にしたのが高価な本盤であった。半世紀以上も前になる。その後、多くの良き録音がリリースされるなか、いまだ現役盤であり、かつ秀逸なソナタ集として聴き継がれていることが感慨深い。
いま聴いても、第1番(op.8)の初々しさと切なさが魅力、そして第3番も過度に暗く、重くないのが良い。ルービンシュタインの陽性の気質が隠し味となっている気がする。そしてシェリングの至芸は、抑制がきき、力強さと抒情性のバランスが終始一貫していることにあると思う。その抜群の安定感あればこそ、本曲に真に親しむリスナーにとっては、得がたきものとなるのだろう。
【収録情報】
・第1番ト長調 作品78「雨の歌」(1960年12月28日)
・第2番イ長調 作品100 (1960年12月30日&1961年1月3日)
・第3番ニ短調 作品108 (1960年12月30日)
ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
ニューヨーク、アメリカ芸術文化アカデミー
ヘンリク・シェリング/ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 (tower.jp)
◇パールマン
パールマン&アシュケナージが油ののりきった時期に、ヴァイオリン・ソナタ3曲だけでは飽き足りず、スケルツォ、ハンガリー舞曲第1, 2, 7, 9番まで一気に録音したもの。演奏の質も文句なし、録音も優秀。現在、入手するならば最も一般に受け入れられるものといえよう。
【収録情報】
・ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調Op.78「雨の歌」、同第2番イ長調Op.100、同第3番ニ短調Op.108、スケルツォ ハ短調(F-A-Eソナタより)、ハンガリー舞曲第1, 2, 7, 9番(ヨアヒム編)
イツァーク・パールマン(ヴァイオリン),ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
(録音)1983年:デジタル
Amazon | ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 | パールマン, アシュケナージ
◇ムター
ムターは2度、ブラームスのソナタ集を取り上げている。俗に言われるカラヤン・ファミリー時代にワイセンベルクと、そして、27年後の円熟の境地を示す演奏をランバート・オーキスと。どちらも素晴らしい出来映えで、あとはリスナーの好み如何。
アンネ=ゾフィー・ムター/ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 (tower.jp)
0 件のコメント:
コメントを投稿