(ジャケットは別です)
カラスでアイーダを聴くのであれば本盤がいちばん無難だろう。1951年メキシコ・シティ・ライヴではラダメス役のマリオ・デル・モナコが圧巻、一方、1953年コヴェント・ガーデンで、ジョン・バルビローリが振った盤では、女声陣がシミオナート、サザーランドと“3役そろい踏み”の魅力もあるがいずれもコンデションの良くないライヴ音源。一方、本盤は、セラフィン&カラスで計画的に収録された1955年セッション録音。スカラ座の一流メンバーが集っており、リチャード・タッカーがやや弱いとの見方もあるが、小生は聴く限り、よく伸びる声でむしろその熱演を評価したい。ただし、アイーダの最高の名演としてその後、長らく「君臨」するのは、やはり5年後のテバルディ、ベルゴンツィ、シミオナートを擁したカラヤン/ウィーン・フィル盤である。また、カラスの本盤もハイライトであれば、ほかのBOXセットでより安価に聴くこともできる。
<収録情報>
【ヴェルディ】
・『アイーダ』
マリア・カラス(Sop)
リチャード・タッカー(Ten)
フェドーラ・バルビエーリ(MSop)
ティート・ゴッビ(Br)
ニコラ・ザッカーリア(Bs)
ジュゼッペ・モデスティ(Bs)
フランコ・リッチャルディ(Ten)
エルヴィラ・ガラッシ(Sop)
セラフィン/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
1955年8月10-12、16-20、23-24日セッション録音
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