2014年8月16日
アニー・フィッシャー(1914〜95年)の若き50年代を中心とするセット。一部演目が共通する60年代の3枚組 Centennial Collection もでており旧録で廉価だが、その魅力を知るうえでは本セットでも十分だろう。
モーツァルトの後期の協奏曲集ではボールト、サヴァリッシュ、クルツが、シューマン、リストの代表曲は彼女の才能を開花させたといわれるクレンペラーが、そしてバルトークの3番ではマルケヴィチが振るという強力布陣で、当時のフィッシャーの注目度の高さを示している。ソロでも、ベートーヴェン、シューベルト、シューマンの著名曲が並ぶ。
小生が、フィッシャーをはじめて知ったのは、 アート・オブ・ピアノ-20世紀の偉大なピアニストたち- [DVD ] での見事なテクニックと清潔感のある響きによってであるが、しっかりとした打鍵で安定感がある一方、詩情の豊かさもかねそなえている。
(収録情報)
【協奏曲】
・モーツァルト:ピアノ協奏曲
第20番 ボールト/フィルハーモニア管(1959年)
第21番 サヴァリッシュ/フィルハーモニア管(1958年)
第22番 同上
第23番 ボールト/フィルハーモニア管(1959年)
第24番 エフレム・クルツ/ニュー・フィルハーモニア管(1966年)
第27番 同上
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調
・リスト:ピアノ協奏曲第1番
クレンペラー/フィルハーモニア管(1960〜62年)
・バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 マルケヴィチ/ロンドン響(1955年)
【ピアノ・ソナタ等】
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集(1957〜61年)
第8番『悲愴』、第14番『月光』、第18番、第24番『テレーゼ』、第21番『ワルトシュタイン』、第30番、第32番
・シューベルト: ピアノ曲集(1960年)
即興曲集 D.935〜第2番、同第4番、ピアノ・ソナタ第21番
・シューマン:ピアノ曲集(1957〜64年)
幻想曲ハ長調 Op.17、謝肉祭、子供の情景、クライスレリアーナ
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