日曜日, 9月 12, 2021

小澤征爾 名演奏者【廉価盤BOXセットの魅力】


 










2018年10月22日

小澤征爾がボストン交響楽団常任指揮者・音楽監督を務めたのは1973年~2002年まで約30年におよぶ。いかに両者の相性がよく固い信頼関係のもとにあったかの証ともいえよう。
本セットはそのうち1976年~1992年の録音分を8枚に収録しているが、膨大なライブラリーの一部にすぎない。小澤征爾は、実にレパートリーが広く、しかも独自の柔やかな響きと生き生きとした躍動感をオーケストラから存分に引き出している。まずは、小澤ワールドの入門編としてどうぞ!

【曲目】
(1976年)
・バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106

(1977年)
・リムスキー=コルサコフ:『シェエラザード』、ジョゼフ・ジルヴァースタイン(Vn)
・マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』(「花の章」付き)
・レスピーギ:ローマの松、ローマの祭り、ローマの噴水

(1986年)
・シャブリエ:狂詩曲『スペイン』、
・グノー:歌劇『ファウスト』よりバレエ音楽、
・フォーレ:組曲『ペレアスとメリザンド』Op.80、夢のあとにOp.7 No.1、パヴァーヌOp.50、 エレジーOp.24、組曲『ドリー』Op.56
・プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』Op.64(抜粋)

(1987年)
・トマ:歌劇『ミニョン』序曲
・オッフェンバック:パリの喜び

(1991年)
・フランク:交響曲ニ短調(ライヴ)
・プーランク:オルガン協奏曲(ライヴ)

(1992年)
・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番、同協奏曲イ短調(シューマンのチェロ協奏曲による)、ギドン・クレーメル(Vn)

➡  
Seiji Ozawa: The Complete Warner Recordings  も参照

2018年9月1日

日本が生んだ最高の指揮者、小澤征爾、若き日からのワーナー録音全集25枚である。全体を俯瞰すると、チャイコフスキー、ストラヴィンスキー、ビゼー、サン=サーンス、ガーシュウィンの注目すべき録音のほか、1970年代、現代音楽の領域まで貪欲に挑戦していることがわかる。
本集のもう一つの特色は、小澤征爾の人柄がにじむように、共演者のめくるめく抜群の広がりである。シカゴ響、ボストン響、パリ管、フランス国立管、ベルリン・フィル、フィルハーモニア管、ロンドン響、ロンドン・フィル、日本フィルといったオケ、協奏曲では、
ヴァイオリンは、潮田益子、パールマン、ムター、ピアノは、ワイセンベルク、ベロフ、チェロは、盟友ロストロポーヴィチと見てくれば、その陣容の充実ぶりを特筆すべき。
さらに、1935年生まれの小澤征爾の30代から60代前半までの記録ということを考えると、いかに世界の巨匠へ着実な歩みをしてきたかを知ることができる。1曲毎、丁寧に聴き直してみたい素晴らしい廉価BOXと言えよう。

【収録情報】
[チャイコフスキー]
・交響曲第4番(1970年)~パリ管
・交響曲第6番(1986年)~ボストン響
・イタリア奇想曲(1982年)~フィルハーモニア管
・大序曲1812年、スラヴ舞曲、エフゲニー・オネーギンよりポロネーズ、フランチェスカ・ダ・リミニ(1984年)~ベルリン・フィル
・ヴァイオリン協奏曲(1982年)~ウラディーミル・スピヴァコフ(Vn) フィルハーモニア管
・ロココ風の主題による変奏曲(1985年)~ロストロポーヴィチ(Vc) ロンドン響

[ストラヴィンスキー]
・火の鳥:[1](1972年)パリ管、[2](1983年)ボストン響
・ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ、ピアノと管楽器のための協奏曲、ピアノと管弦楽のための楽章(1971年)~ミシェル・ベロフ(P) ~パリ管

[ビゼー]
・交響曲ハ長調、序曲「祖国」、子供の遊び(1982年)
・「アルルの女」「カルメン」組曲(1983年)~フランス国立管

[サン=サーンス]
・交響曲第3番、ファエトン、オンファールの糸車(1985,86年)~フランス国立管

[ガーシュウィン]
・ラプソディー・イン・ブルー、アイ・ガット・リズム変奏曲、「ポーギーとベス」より「なまず横町」組曲』(1983年)~ワイセンベルク(P) ベルリン・フィル

[その他]
・R=コルサコフ:シェエラザード.
・ボロディン:だったん人の踊り
・バルトーク:管弦楽のための協奏曲,
・コダーイ:ガランタ舞曲
・ヤナーチェク:シンフォニエッタ(以上1969年)
・ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲(1970年)~シカゴ響
・石井眞木:「遭遇II番」(雅楽と管弦楽のための),
・武満徹:「カシオペア」(独奏打楽器と管弦楽のための)(1971年)~日本フィル
・バーンスタイン:セレナーデ,
・ルーカス・フォス:3つのアメリカの小品(1994年)~ボストン響
・デュティユー:時間の影(1998年)~ボストン響

[協奏曲集]
<ワイセンベルク(P)>
・プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番
・ラヴェル:ピアノ協奏曲(1970年)~パリ管
―――――
<潮田益子(Vn)>
・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(1971年)~日本フィル
―――――
<パールマン(Vn)>
・ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1&2番(1971年)~ロンドン・フィル
・アール・キム:ヴァイオリン協奏曲(1984年)
・ロバート・ステアラー:ヴァイオリン協奏曲(1984年)
・バーバー:ヴァイオリン協奏曲(1994年)~ボストン響
―――――
<ムター(Vn)>
・ラロ:スペイン交響曲
・サラサーテ:チゴイネルワイゼン(1984年)~フランス国立管
―――――
<ロストロポーヴィチ(Vc)>
・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(1985年)
・プロコフィエフ:交響的協奏曲(1987年)
・ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番(1987年)
・シチェドリン:ソット・ヴォーチェ協奏曲(1994年)
・ルノー・ギャノー:トリプティック(1994年)~ロンドン響

➡  
Seiji Ozawa.. -Box Set-  も参照

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