日曜日, 6月 23, 2019

サヴァリッシュ ブルックナー 

ヴォルフガンク・サヴァリッシュBOX 1980-1991年[8枚組]
ヴォルフガンク・サヴァリッシュBOX 1980-1991年

  【収録情報】Disc1
ウェーバー:
● 交響曲第1番ハ長調
● 交響曲第2番ハ長調


バイエルン放送交響楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1983年10月24,25日
録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc2
● ブルックナー:交響曲第1番ハ短調(1865/1866年、リンツ版)


バイエルン国立管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1984年10月25,26,28日
録音場所:ミュンヘン、Universitat
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc3
● ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(原典版)


バイエルン国立管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1990年9月28,29日、1991年3月18-20日
録音場所:ミュンヘン、Universitat
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc4
● ブルックナー:交響曲第6番イ長調


バイエルン国立管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1981年10月13,14日
録音場所:ミュンヘン、Universitat
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc5
● ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(1887/1894年、原典版)


バイエルン国立管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1984年12月22,23日
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
録音場所:ミュンヘン、Universitat
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc6
● ブラームス:ドイツ・レクィエム Op.45


マーガレット・プライス(ソプラノ)
トーマス・アレン(バリトン)
バイエルン放送合唱団
ミュンヘン音楽学校室内合唱団
バイエルン放送交響楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1983年3月14-19日、10月26日
録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc7
● ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲
● ヴェルディ:『運命の力』序曲
● モーツァルト:『魔笛』序曲
● ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第2番 Op.72b
● ブラームス:悲劇的序曲 Op.81


バイエルン国立管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1980年11月23日
録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc8
プフィッツナー:
● 『パレストリーナ』第1幕への前奏曲
● 『パレストリーナ』第2幕への前奏曲
● 『パレストリーナ』第3幕への前奏曲
● 『ハイルブロンのケートヒェン』序曲
● 『愛の花園のばら』より『血の奇跡』
● 『愛の花園のばら』より『葬送行進曲』


バイエルン放送交響楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

録音時期:1984年11月22-30日
録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

SINFONIE 5 B-DUR-ORIGI

● ブルックナー:交響曲第1番ハ短調(1865/1866年、リンツ版)
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サヴァリッシュ/バイエルン国立管弦楽団の演奏。ブルックナーの第1番は、ブルックナーがリンツで初演し、その稿である<リンツ版>とその後、ほぼ四半世紀をへて作曲者自身が大きな校正をくわえた<ウイーン版:作曲者晩年の1890/1891年改訂>があります。
サヴァリッシュはリンツ版による演奏で、慣れ親しんだバイエルン国立管弦楽団と息がぴたりを合っていて安定感があります。楽章別の演奏時間が版によって相当違いますが、若きブルックナーの並々ならぬ交響曲への意欲を感じるという意味で私はリンツ版が好きです。サヴァリッシュはブルックナーの交響曲では現状、知られる限りではこのほか3,4,5,6,9番などを録音していますが、特に6番は名演の誉れの高いものです。

 サヴァリッシュは、親日家で何度も来日し多くの素晴らしい成果をN響と残してくれましたが、日本では、あまりに人口に膾炙しすぎたせいか、かえって有り難みが薄れていますが、欧州ではまぎれもない「巨匠」です。私は、この1番でサヴァリッシュの端整なアプローチが作品の完成度を少しく高めているようにも感じます。

● ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(原典版)
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サヴァリッシュのブルックナー交響曲第5番(初稿版)、1990年 9月28~29日、1991年3月18~20日にかけてミュンヘンでセッション収録されたもの。
いかにもサヴァリッシュらしい重厚で整然たる演奏である。R.シュトラウス演奏を得意としたサヴァリッシュは、弦楽器と管楽器のパワーバランスを常に絶妙に保つことが特色の一つである。どちらかがけっして突出することなく、音の融合とクリアな各楽器の出番を完全にコントロールしながら、ブルックナーワールドを緻密に組み立てている。
第2楽章、緩徐楽章の充実ぶりを耳にすれば、この演奏に臨むサヴァリッシュの真剣度がよくわかるだろう。一切の虚飾を排した純音楽的に磨かれたサウンドは豊饒で美しい。
しかし一方で、全般に遅めで安定したテンポ設定のなか、ときに滾るようなブルックナー特有のパッションもまた抑えられているようにも感じる。第4楽章ではやや大人しめの印象が残る。
         


織工Ⅲ: 巨匠 サヴァリッシュ (shokkou3.blogspot.com)                                                                                                                 

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