金曜日, 1月 03, 2014

ルービンシュタイン Arthur Rubinstein Plays Great Piano Concertos (Sony Classical Masters)



 ルービンシュタインのピアノ協奏曲集、今年の正月はこれを取り出して順に聴いていて楽しめた。以下の13名の作曲家による主要作品を幅広くカヴァーしており、この価格でいわば「ピアノ協奏曲大全」といった集約度。ルービンシュタインのオールマイティぶりをいかんなく示している。

 バックの陣容は、往時、非常な人気を誇った大家だけに、指揮者、管弦楽団の質も第一級で、相性がよかったといわれるウォーレンスタインのほかオーマンディ、ライナー、ラインスドルフらが投入されている。ただし、オーマンディ、ライナーと比較すると、ウォーレンスタインの演奏は、とても頑張ってルービンシュタインを盛り立てているが、ときに安普請の風景画を見ているような感なくもない。

  いまとなっては古い音源(ただしルービンシュタインにおいては複数録音のうち新録)だが、ベートーヴェンの協奏曲全集はバレンボイム指揮で話題となったもの。バレンボイムは自身、クレンペラーの指揮でピアニストとして全集を録音しているが、処をかえて、老練な大家と気鋭の指揮者としての再録となった。

  演奏は、いまも聴き継がれる得意のショパン、チャイコフスキー、ラフマニノフはもちろんだが、シューマン、ブラームスなどドイツものも堂々たる構えで、かつ大らかにして、独特の気品と情感がある。以下、下記のブログ(ルービンシュタイン1~5)を参照されたい。
 

(収録情報)

◆モーツァルト

・ピアノ協奏曲 第17番、第20番、21番、第23番、*第24

(演奏)ウォーレンスタイン/RCAビクター交響楽団(1961年)

*クリップス/RCAビクター交響楽団(1958年)

 
◆ベートーヴェン

・ピアノ協奏曲全集(第1番~第5番)

(演奏)バレンボイム/ロンドン・フィル(1975年)
 

◆シューマン

・ピアノ協奏曲

(演奏)ジュリーニ/シカゴ交響楽団(1967年)

 
◆ブラームス

・ピアノ協奏曲第1

(演奏)ラインスドルフ/ボストン交響楽団(1964年)

・同第2

(演奏)オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1971年)
 

◆ショパン

・ピアノ協奏曲第1

(演奏)スクロヴァチェフスキ/ロンドン新交響楽団(1961年)

・同第2

(演奏)ウォーレンスタイン/シンフォニー・オブ・ジ・エア(1958年)

・ポーランド民謡による大幻想曲

(演奏)オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1968年)

・アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ

(演奏)ウォーレンスタイン/シンフォニー・オブ・ジ・エア(1958年)
 

◆リスト

・ピアノ協奏曲第1

(演奏)ウォーレンスタイン/RCAビクター交響楽団(1956年) 
 

◆グリーグ

・ピアノ協奏曲

(演奏)ウォーレンスタイン/RCAビクター交響楽団(1961年) 
 

◆チャイコフスキー

・ピアノ協奏曲第1

(演奏)ラインスドルフ/ボストン交響楽団(1963年)

 
◆ラフマニノフ

・ピアノ協奏曲第2

(演奏)オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1971年)

・パガニーニの主題による狂詩曲

(演奏)ライナー/シカゴ交響楽団(1956年)
 

◆サン=サーンス

・ピアノ協奏曲第2

(演奏)オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1969年)

 

◆フランク

・交響的変奏曲

(演奏)ウォーレンスタイン/シンフォニー・オブ・ジ・エア(1958年)


◆ファリャ

・スペインの庭の夜

(演奏)オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1969年) 

→ サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番、ファリャ:スペインの庭の夜
 

◆シマノフスキ

・協奏交響曲

(演奏)ウォーレンスタイン/ロサンジェルス・フィル(1952年)

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