金曜日, 1月 03, 2014

ルービンシュタイン 4 ブラームス

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15

ルービンシュタインの協奏曲の名演から、ブラームスを。ルービンシュタインは、ブラームスの2番の協奏曲を世界ではじめて録音したと伝えられている。1、2番ともよく弾いたが、1番がとくに名演と思う。
 

 
◆ブラームスの1番:ラインスドルフは熱きスタートを切るが、ルービンシュタインの夜想曲風の出だしは、むしろ禁欲的に感情を抑えて冷静な合流を行っている。第2楽章でも内省的な響きがあるが、色調は暗くはない。打腱力が強くオクターヴも自在ゆえ、聴かせどころでは胸のすくスケール感があり、第3楽章に入り曲の進行とともに表情も徐々に熱をおび融解していくような運行。しかし、キリリとした緊張感とよくコントロールされたテンポは崩さず、背筋を伸ばし胸をはった堂々たるブラームスである(録音:196442122日)。
 

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