水曜日, 3月 23, 2022

ハーディング 注目5点  Daniel Harding


 









昔日の名演ハンターなれど、同時代の指揮者の動静にも人並の関心はある。メストのブルックナーを聴いて、高貴なる逸材と思ったときもあれば、ゲルギエフと握手して「カラヤンを越えてください!」などと訳のわからないことを口走り、曖昧な笑いでごまかされたこともある。ティーレマンにも密かに期待したが、良い時は唸るが、全般にはいまだ独活の大木という感想も消えない。

そうしたなか、世代交代の旗手としてのハーディングは注目株だ。ラトル、アバドにアシスタントとして仕えた経歴はカラヤン、バーンスタインを師と仰ぐ小澤征爾を連想させるけれど、その一方、オペラ指揮者としての若き日からの成果は刮目すべきものと思う。 

 

オペラ指揮者として

ダニエル・ハーディング/モーツァルト:歌劇≪ドン・ジョヴァンニ≫ (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/モーツァルト: 歌劇 《ドン・ジョヴァンニ》 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/Mozart: Cosi Fan Tutte / Daniel Harding (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/R.Strauss: Ariadne auf Naxos (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/R.シュトラウス: 歌劇「サロメ」全曲 (2007年、ミラノ・スカラ座) (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ブリテン:歌劇「ねじの回転」/ダニエル・ハーディング、マーラー・チェンバー・オーケストラ (tower.jp)

ドロテア・レシュマン/モーツァルト:オペラ・アリア集 (tower.jp)











交響曲では、他の指揮者同様、いまは主戦場でのマーラーで真価が問われる。おそらく意中では全集録音の途上にあると思うが、器用な人でそれに限らずなんでも巧く振る。カラヤンの十八番演目でのカヴァーも進んでいるが、私見ながらお師匠さんのアバドもラトルも落穂ひろい的でこれを超えられなかったことを思うと、高いハードルである。どこに照準を定めるのか、今後の動向が楽しみである。

 

交響曲他

ダニエル・ハーディング/グスタフ・マーラー: 交響曲全集 (第1~10番) [10CD+4Blu-ray Disc] (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/マーラー:交響曲 第4番 他 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/マーラー: 交響曲第5番 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/マーラー: 交響曲第6番 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/マーラー: 交響曲第9番 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/マーラー: 交響曲第10番(デリック・クック補筆完成全曲版) (tower.jp)


ダニエル・ハーディング/Wagner: Tristan und Isolde - Prelude & Liebestod; Beethoven: Symphony No.7 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ブラームス:交響曲 第3番&第4番 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ベルリオーズ: 幻想交響曲、ラモー: 歌劇《イポリートとアリシー》組曲 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ドヴォルザーク:≪新世界より≫ほか (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/R.シュトラウス:アルプス交響曲 (tower.jp)













協奏曲での貢献でも十分な蓄積がある。協奏曲“名演製造装置”といってもよいほどで、イザベル・ファウストやルノー・カピュソンなど売れ筋への“食い込み”はすごい。おそらく、その要因として、アバド流のソリストとオケを融合させるだけの“全体包容力”があるのだろう。同時代の鎬を削るヴィルトゥオーゾから評価されてなんぼ、のプロの世界ではすでに実績を残している。

協奏曲

イザベル・ファウスト/ブラームス: ヴァイオリン協奏曲、弦楽六重奏曲第2番 (tower.jp)

イザベル・ファウスト/シェーンベルク: ヴァイオリン協奏曲、浄夜 (tower.jp)

イザベル・ファウスト/バルトーク: ヴァイオリン協奏曲第1番, 第2番 (tower.jp)

ルノー・カピュソン/メンデルスゾーン&シューマン:ヴァイオリン協奏曲集 (tower.jp)

ルノー・カピュソン/Brahms: Violin Concerto Op.77 (tower.jp)

ジャニーヌ・ヤンセン/チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲、なつかしい土地の思い出 (tower.jp)

レイ・チェン/チャイコフスキー/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/Nicola Benedetti Plays Szymanowski, Chausson, Saint-Saens (tower.jp)

ゴーティエ・カピュソン/ハイドン:チェロ協奏曲集 (tower.jp)

スティーヴン・イッサーリス/ドヴォルザーク: チェロ協奏曲集 (tower.jp)

フランソワ・ルルー/R.シュトラウス:オーボエ協奏曲 13管楽器のためのセレナード/組曲 (tower.jp)


マリア・ジョアン・ピリス/ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番、第4番 (tower.jp)

ユンディ・リ/ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番《皇帝》、シューマン: 幻想曲 (tower.jp)

ポール・ルイス/ブラームス: ピアノ協奏曲第1番, 4つのバラード Op.10 (tower.jp)

アントワン・タメスティ/イェルク・ヴィトマン: ヴィオラ協奏曲(世界初録音) (tower.jp)

 

指揮者からパイロットへの転身では世界を驚かせた。パリ管のシェフが、“サバティカル”(長期休暇)をとって、エールフランスのキャプテンになる。常人では考えられない転職だが、キャプテンとしての統率力、抜群の身体能力、そして溢れんばかりの才能には誰もが敬服した。COVID-19の影響により、意外にはやく空の世界から音楽堂へ戻る結果とはなったが、どちらが“うたかた”、“かりそめ”かは彼自身しかわからない。


その他

ニエル・ハーディング/オルフ:カルミナ・ブラーナ<生産限定盤> (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/シューマン: ゲーテの「ファウスト」からの情景 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ターネイジ: 残骸から、スペランツァ (tower.jp)


ダニエル・ハーディング/New Year's Concert 2011 from the Teatro la Fenice (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ヨーロッパコンサート2019 from パリ (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/フェニーチェ歌劇場 ニューイヤー・コンサート2021 (tower.jp)

ダニエル・ハーディング/ウィーン・フィル・サマーナイト・コンサート2021 (tower.jp)


パイロットとして

パリ管の首席指揮者が空席となった理由とは | otomamire


👉 織工Ⅲ: 名盤5点 シリーズ (shokkou3.blogspot.com)



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