日曜日, 2月 11, 2018

オペラはいいな 3 Wagner: The Operas

Wagner: The Operas
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ショルティの偉業を再認識させるアルバムである。彼がウィーン・フィルを振って史上初のセッション録音「指輪」全曲指揮者として登壇した当時、正直、その背景がよくわからなかった。並みいるワーグナー指揮者群像のなかにあってなぜショルティなのか? 
 
 最近、それ以前の分厚い蓄積 George Solti Conducts Opera Works に接して、なるほどと得心した。この人は1940年代後半から50年代にかけてオペラ分野の録音でコツコツと努力をかさね実績を積み上げ、その確実な<布石>と<強運>をもって栄えある地位をえた。しかも、そこにとどまらず、一層の精進をかさねウィーン・フィル、シカゴ響と録音を継続し、1958年から85年まで23年の歳月を費やして前人未踏の巨大な本ワーグナー・アルバムを残した。
 
 この時代、黄金期の歌手のラインナップが凄い。ニルソン、ヴィントガッセン、ジョージ・ロンドン、フラグスタート、ジェームズ・キング、クレスパン、ホッター、フィッシャー=ディースカウ、クリスタ・ルートヴィヒ、マルガ・ヘフゲン、プラシド・ドミンゴ、ルネ・コロ、ジェシー・ノーマン・・・、目が眩むような豪華絢爛たる布陣である。

 ショルティ再評価はこのアルバムに限定されない裾野の広さ(たとえばバルトークやR.シュトラウスなど)をみせるが、本セットはまちがいなくその中核を形成する。質量ともに本年、最強といってよい廉価盤集の登場である。

(参考)本集年代順録音記録
◆指輪 Wagner: Der Ring des Nibelungen (Ring Cycle Complete) 1958〜1965年
◆トリスタンとイゾルデ Tristan Und Isolde 1960年
◆タンホイザー Tannhauser (Slipcase) 1970年 
◆パルジファル Parsifal-Comp Opera 1971、72年
◆マイスタージンガー Die Meistersinger Von Numberg 1975年
◆オランダ人 Wagner: Flying Dutchman 1976年
◆ローエングリン ワーグナー:歌劇「ローエングリン」全曲 1985年
ほかに管弦楽集などがある。

                                           

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