月曜日, 8月 05, 2024

神話と音楽 神話とはなにか?

 歌劇『アティス』全曲 ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサン、ギイ・ド・メイ、ギュメット・ロランス、他(1987 ステレオ)(3CD)

神話(MythMythology)について考えてみる。歴史、宗教との関係で神話をとらえると、世界史や日本史などの歴史との比較では、神話はおおむね「有史以前」の世界といえようか。同様に宗教との関係では、各宗教の歴史と神話は初期には融合していたが、のちに宗教はここから分岐したともいえそうだ。たとえば、旧約聖書と神話の世界でもその淵源は一部共通しているところもあるだろう。

 神話とは「宇宙・人間・動植物・文化などの起源・創造などをはじめとする自然・社会現象を神(超自然的存在)や英雄などと関連させて説くもの」という見方もあるが、神や英雄の擬人化という点では、ときに「人間的な、あまりに人間的な」喜怒哀楽もあらわし、非合理的な判断もくだす。そこも尽きせぬ神話の魅力である。

最近、読んだジョーゼフ・キャンベル『神話の力』では、フロイトやユングに言及しながら、神話がひとびとに生きる喜びをあたえ、潜在的な自己認識に効果があることに言及している。キャンベルは、人間心理の深層を意識したうえで、神話には現代人の日々の生き方に良き影響をあたえるものがあるという見方を示す。

神話には、実証的な歴史にも、教条的な宗教にもない自由の思念の羽ばたきがある。その分、不定形でとらえどころのない光と闇もあるが、それは人生そのものの投影かもしれない。

神話はひとびとに霊感をあたえる。作曲は霊感を音符という記号におとすことである。よって神話は音楽にも大きな影響をあたえることになる。歴史(個々の歴史的事象)に素材をもとめた音楽もあれば、宗教的なカタルシスを表現する音楽もある。そして神話の世界にひとびとを誘う音楽もある。以下では10の例示を試みた。

神話と音楽 モーゼとアロン (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 ヘラクレス(エルコレ) (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 ベレロポン(ベレロポンテス、ベレロフォン) (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 オリンピーアデ (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 ダフニスとクロエ (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 サムソンとデリラ (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 グルック オペラ作品集  (shokkou3.blogspot.com)

神話と音楽 オルフェオとエウリディーチェ (shokkou3.blogspot.com)


神話と音楽  ニーベルングの指輪 (shokkou3.blogspot.com)

 神話と音楽 プロメテウス (shokkou3.blogspot.com)

プロメテウス:プロメテウス神話はヘシオドスの証言にあり、それはアイスキュロスの筆といわれる悲劇的な三部作形式のなかで、「火」を代表する物語とされる。

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