ベートーヴェンの9曲の交響曲はすべて卓越した作品だが、第3番「英雄」、第5番「運命」、第6番「田園」、第7番、第9番「合唱」は俗称をふくめ有名な一方、初期の第1番、第2番、中期の第4番や後期の第8番はいささか地味な存在に映る。しかし、優れた構想力をもって作曲された各曲はそれぞれの魅力をたたえている。
第2番ではセルに注目したい。
交響曲第2番について(1964年、セッション録音)
軽快でありながら、緻密に配された起伏があり、安易に流れる音楽ではなく、ごつごつした質感がある。小気味の良いリズム感が強調された第1楽章から、柔らかさのある第2楽章ラルゲットへ転換。クリーヴランドの弦楽器の美しさが映える。厳格なインテンポでの弦楽器の磨かれたサウンドは室内楽的であり、これにかぶさる木管楽器は表情に富む。本曲の最大の聴かせどころだろう。
第3楽章、短いスケルツォは楽しげな舞曲風に駆け抜ける。終楽章はテンポを上げて堂々と締めくくる。総休止や長いコーダなど後世、ブルックナーへ与えた影響なども連想しながら、明るいエンディングは爽快である。
軽快でありながら、緻密に配された起伏があり、安易に流れる音楽ではなく、ごつごつした質感がある。小気味の良いリズム感が強調された第1楽章から、柔らかさのある第2楽章ラルゲットへ転換。クリーヴランドの弦楽器の美しさが映える。厳格なインテンポでの弦楽器の磨かれたサウンドは室内楽的であり、これにかぶさる木管楽器は表情に富む。本曲の最大の聴かせどころだろう。
第3楽章、短いスケルツォは楽しげな舞曲風に駆け抜ける。終楽章はテンポを上げて堂々と締めくくる。総休止や長いコーダなど後世、ブルックナーへ与えた影響なども連想しながら、明るいエンディングは爽快である。
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