日曜日, 12月 08, 2024

ミュンシュのミヨー










ミヨーの「世界の創造」とはいかにも大仰な名前であり、近づきがたい重い内容を連想しがちだが、豈図らんや、バレエ音楽で大規模ジャズバンドがいささかまじめにクラシックに取り組んだような(内容的には逆で、オーケストラがジャズ的音楽を演奏する)曲。ガーシュインの「パリのアメリカ人」に曲想が似ているのだが、ミヨーが渡米でインスピレーションを受けたので、「ハーレムのフランス人」とでも呼ぶべき作品。

「プロヴァンス組曲」は、美しいメロディとおどけたリズムが魅力的なファンタジックな曲。プロヴァンス地方の民族音楽が取り入れられており、色調が明るくディズニーの映画音楽を連想させるような展開。
2曲ともに、ミュンシュ/ボストン響の妙技が冴える。録音は色あせたが内容は立派であり、一度でリスナーを虜にするような訴求力がある。

→ ミヨーについては、
 Milhaud, D.: Boeuf Sur Le Toit (Le) / Ravel, M.: Le Tombeau De Couperin / Massenet, J.: Scenes Alsaciennes (Mitropoulos) (1941-1952) や  Milhaud: Symphonies Nos. 4 & 8, Piano Concerto No. 4, Ballade  も楽しめる。  Various: Un Siecle De Musique  も参照

 

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