日曜日, 12月 08, 2024

マズアのメンデルスゾーン








ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターといえば、歴史的にみても指揮者として栄誉ある最高峰のポジション。メンデルスゾーンは、1835~47年(途中2年は中断)にわたってこれを務め、マズアは1970~96年までなんと四半世紀以上もその重責を果たした。ゲヴァントハウス管におけるメンデルスゾーンがいかに特別な存在であるかがわかるし、その長き伝統を継承し、そしてひとつの黄金期を築いたマズアが満を持して交響曲全集を取り上げるのも頷ける。
併録されている弦楽のための交響曲は短い一種の習作といったものだが、なかなか面白い。続く第1番の作曲は1824年15才の時という早熟、天才ぶりだが、最後に書かれた第3番が1842年なので、ゲヴァントハウス管のシェフをやりながら、作曲にも勤しんでいたことがわかる。シェフ最後の年1847年は逝去の年でもある。歴史と伝統の曲をメンデルスゾーンの本拠のオケでどうぞ!こそが本集の特色であり、それにふさわしい成果である。特に第2番が出色でカラヤン盤と双璧。
<収録情報>
・交響曲全集
第1番、第2番「讃歌」*、第3番「スコットランド」、第4番「イタリア」、第5番「宗教改革」
*バーバラ・ボニー(ソプラノ), イーディス・ウィーンズ(ソプラノ), ペーター・シュライヤー(テノール), ミヒャエル・ショーンハイト(オルガン), ライプツィヒ放送合唱団
・弦楽のための交響曲1~13番 コンチェルト・ケルン

 

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