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テンシュテットの『復活』。低弦は、深く地中を抉り取る鍬(くわ)のように沈降する。管楽器は真面目に「おどけて」みせるような複雑な表情づけである。詠唱はか細く、力強くの最大限のアクセントをもって楽曲に溶け込む。どれにも曖昧さがない役割分担が与えられている。そこから「総合」される音楽は、巨大なスケール観をもち、感情表出の振幅が極めて大きい。いかにもライヴならではのメリハリの効いた迫力である。
<収録情報>
・マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』 [92:11]
第1楽章 アレグロ・マエストーソ [24:38]
第2楽章 アンダンテ・モデラート [11:59]
第3楽章 スケルツォ [11:22]
第4楽章 「原光」[06:10]
第5楽章 スケルツォのテンポで、荒野を進むように [38:02]
イヴォンヌ・ケニー(ソプラノ)
ヤルド・ファン・ネス(メゾ・ソプラノ)
ロンドン・フィルハーモニー合唱団
リチャード・クック(合唱指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
マルコム・ヒックス(舞台裏指揮)
デイヴィッド・ノーラン(コンサートマスター)
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音時期:1989年2月20日
録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
録音方式:ステレオ(ライヴ)
<参考データ>
本盤:1989年盤 24:38+11:59+11:22+06:10+38:02=92:11
セッション録音1981年盤 24:45+11:19+10:33+07:03+34:09=87:49
→ Mahler: Complete Symphonies Klaus Tennstedt も参照
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