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<管弦楽のための協奏曲について>
第1楽章冒頭の分厚い弦のハミングするような出だしから、激しく展開する主題がリスナーの神経を鷲掴みする。第2楽章は民謡を思わせるゆるやかな、おどけたメロディが高揚した神経を弛緩する。木管楽器の競演であり一流の楽団でないと綻びも目立つ陥穽だらけの怖い楽章だが、シカゴ響の妙技が光る。
第3楽章は悲歌。暗い迷路のなかで出口をもとめてさまよい歩くような感じ。管楽器が不安を煽り、弦楽器がその心理を表現するような掛け合いである。第4楽章、束の間の休息。親しみやすい、明るい旋律が印象的ながら、背景に不協和音が張り付き、決して古典的な明朗さだけの時代でないことを暗喩する。第5楽章、終曲。スタートは猛烈な速さと音量が支配し、間断なく何かを目指して突っ走る。その後、陽光が差してきたような耀きをうけて最後は強奏で一気に締めくくる。
ショルティ会心の一撃。作品の素晴らしさをあますところなく表現し尽くしているような演奏。
→ Solti Conducts Bartok にて聴取
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