火曜日, 5月 22, 2018

名盤探訪 プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第5番、ピアノ・ソナタ第8番、他

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第5番、ピアノ・ソナタ第8番、他
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ピアノ協奏曲第5番(1932年初演)は面白い作品である。リズムの躍動がメロディを上回り、戦争ソナタ(リヒテルによる1943年初演)の原型、その先行オーケストレーション版といった感じすらある(特に第3楽章)。
そうした成り立ちからは、リヒテルが本曲を積極的に取り上げ、秀抜な録音(音もこの時代としては意外に良い鮮度)を残していることも首肯できるだろう。

作品の密度が高く、リヒテルの迫力あるピアノの威力も十分。第4楽章ラルゲットはロシアの血であろうか、ラフマニノフと共通するようなリリシズムを感じる。終楽章は気忙しい展開ながら、前衛音楽的な冴えを随所でみせて、プロコフィエフの創造性の高さを実証している。リヒテルの集中力も凄い。

→ The Russian Masters of Great Emotions in Music にて聴取


       

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