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プロコフィエフという作曲家の芸域のひろさを知るうえで、「ピーターと狼」の存在は大きい。楽器の個性を特定し、これを演者(プレイヤー)として、子供向けの物語として紡ぐというアイデアも斬新なら、ユーモアたっぷりにこれを奏するオーケストラにとっては、腕自慢の見せ所といった要素もある。
的確な標題音楽性、隠し味としての民謡の使用、不協和音などの技法の援用といった点でもユニークな作品で、けっして子供向けと侮れない名曲である。
英語ナレーター版を聴く。落ち着いた語り口でわかりやすい発音。アンドレア・リカータは、オペラ指揮者として成果をあげている人。ロイヤル・フィルは、ジャンルの広い演奏で定評があり、こうした演目では巧さが光る。
<収録情報>
『ピーターと狼』(英語版):ジョン・ギールグッド(ナレーター)ヴィヴィアン・トルーン(ピアノ)、ロデリック・エルムス(ピアノ) アンドレア・リカータ/ロイヤル・フィル(1994年)
→ Sergej Prokofiew - Chaming Eccentric にて聴取
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