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デュトワのストラヴィンスキー管弦楽曲集である。三大バレエと「ミューズを司るアポロ」、管楽器のための交響曲、いくつかの協奏曲ほかが所収されている。
デュトワの音楽的感性はとびきり美質で、かつ研ぎ澄まされており、まさにミューズに祝福された才能の持ち主であると思いながら耳を傾けた。
ストラヴィンスキー演奏の一つの行き方である激しく「荒くれた」表現力はここでは完全にセーブされ、気品に満ち明るい音調が全体を支配する。「柔らか」でありながら、整序されたアンサンブルが清浄な湧き水のようにあふれ、そこに身をおく快感はデュトワならではである。「火の鳥」全曲版は特に有名だが、むしろ「ぺトルーシュカ」(1911年版)の方がこの傾向がより端的にでているかも知れない。
録音はモントリオール、聖ユスターシュ教会でなされ、音の広がり、残響ともに実に心地よい。
<収録情報>(録音時点)
・バレエ音楽『春の祭典』(1984年5月)
・バレエ音楽『火の鳥』全曲(1984年10月)
・バレエ音楽『ぺトルーシュカ(1911年版)』(1986年11月)
・バレエ音楽『ミューズを司るアポロ』(1991-92年)※
・管楽器のための交響曲(1984年5月)
・幻想的スケルツォOp.3(1984年10月)
・幻想曲『花火』Op.4(1984年10月)
・交響詩『うぐいすの歌』(1986年11月)
・オーケストラのための4つのエチュード (1986年11月)
・協奏曲変ホ長調『ダンバートン・オークス』( 1991-92年)※
・協奏的舞曲 (1991-92年)※
・ニ調の協奏曲(バーゼル協奏曲)(1991-92年)※
モントリオール交響楽団
※モントリオール・シンフォニエッタ
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