金曜日, 5月 25, 2018

名盤探訪 Zubin Mehta Symphonies & Symphonic Poems

Zubin Mehta Symphonies & Symphonic Poems
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1969年9月、メータの初来日は、ロサンジェルス・フィルを引き連れてであった。序曲『エグモント』、『ペトルーシュカ』、ブラームス交響曲第1番、アルベニス『コルプス トリアーナ ナバーラ』、クラフト『四人の打楽器奏者と管弦楽のための協奏曲』、チャイコフスキー交響曲第4番という意欲的プログラムをライヴで聴いた。
当時、世界で注目される二人のアジア出身指揮者、メータはロサンジェルスで、小澤はサンフランシスコで活躍していたこともあって、日本での関心はとても高く、「若獅子、トスカニーニの再来」といった鳴り物入りの人気であった。
本集所収の『ツァラトゥストラ…』の4トラックテープは、来日記念販売で買ったが、2,800円と非常に高価であり、今日とは隔世の感がある。

さて、その後のメータに関しては、先行レビュアー、ジャックさんと同意見である。どうしてバーンスタインなどの跡目を継いで大家へと飛躍をしなかったのか、それはよくわからないが、東日本大震災後、放射線残留を恐れて多くの演奏家が来日を逡巡したなかでメータは果敢に降りたち、暖かなメッセージとともに『第九』を振ってくれた。その行動に感激しふたたびライヴに接したが、演奏そのものは練習不足もあってか正直、大味だった。

さて、本集は昇竜の勢いのあった若きメータのメモリアルであるとともに、シューベルト、チャイコフスキーおよびマーラーの前期交響曲演目については充実している。特に、マーラー  交響曲第2番「復活」 はいまもよく聴くが、白熱の名演である。

<収録情報>
【ベートーヴェン】
交響曲第7番 L(1974年4月)

【シューベルト】
交響曲第1番 I(1978年2月)
交響曲第2番 I(1978年2月)
交響曲第3番 I(1976年4月)
交響曲第4番『悲劇的』I(1977年2月)
交響曲第5番 I(1976年4月)
交響曲第6番 I(1978年2月)
交響曲第8番『未完成』I(1977年2月)
交響曲第9番『グレート』I(1977年2月)
劇付随音楽『ロザムンデ』(抜粋)I(1978年2月)

【ベルリオーズ】
幻想交響曲 N(1979年10月22日)
交響曲『イタリアのハロルド』ダニエル・ベンヤミニ(ヴィオラ)I(1974年12月)

【リスト】
交響詩『前奏曲』S.97 W(1966年5月31日)

【チャイコフスキー】
交響曲第1番『冬の日の幻想』L(1977年8月)
交響曲第2番ハ短調『小ロシア』L(1977年8月)
交響曲第3番『ポーランド』L(1977年8月)
交響曲第4番 L(1976年4月)
交響曲第5番 L(1977年8月)
交響曲第6番『悲愴』 L(1977年8月)
バレエ音楽『白鳥の湖』~ハイライト I(1979年7月)
組曲『くるみ割り人形』I(1979年7月)
イタリア奇想曲I(1980年7月)
幻想序曲『ロメオとジュリエット』L(1969年8月)
大序曲『1812年』L(1969年8月)
スラヴ行進曲L(1972年5月)

【ドヴォルザーク】
交響曲第7番 I(1968年5月)
交響曲第8番 L(1975年5月)
交響曲第9番『新世界より』L(1975年5月)

【ブルックナー】
交響曲第9番 W(1965年5月7日)

【マーラー】
交響曲第1番『巨人』I(1974年12月)
交響曲第2番『復活』イレアナ・コトルバシュ(ソプラノ)、クリスタ・ルートヴィヒ(アルト)、ウィーン国立歌劇場合唱団、ノルベルト・バラチュ(合唱指揮)W(1975年2月)
交響曲第3番 モーリン・フォレスター(コントラルト)、カリフォルニア少年合唱団、ロスアンジェルス・マスター・コラール、L(1978年3月)
交響曲第4番 バーバラ・ヘンドリックス(ソプラノ)I(1979年3月)
交響曲第5番 L(1976年4月)

【R.シュトラウス】
交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』L(1968年5月)
家庭交響曲 L(1968年5月)
交響詩『英雄の生涯』 デイヴィッド・フリシナ(ヴァイオリン)L(1968年5月)
アルプス交響曲 L(1975年5月)

<摘要>
L:ロサンジェルス・フィル
I:イスラエル・フィル
N:ニューヨーク・フィル
W:ウィーン・フィル
(内は録音時点)


       

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