木曜日, 5月 24, 2018

名盤探訪 アラウ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番「皇帝」

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番「皇帝」
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1EDTCY5GDVB19/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B01BMIRHC2

アラウ晩年の「皇帝」。一切の気負いがなく、高音部が粒の揃った丁寧な演奏(特に第2楽章が絶品)。一音一音大切にリスナーに届けようという誠実さが伝わってくるようで、そこに感動の「原質」があるように思う。

さて、コリン・デイヴィスの演奏が聴きもの。コヴァセヴィッチとのバルトーク(協奏曲3曲)ではけっして出すぎず引き立て役に徹していたデイヴィスが、ここでは恬淡たるアラウに対して、バックで少しく劇的な背景を提供しているように感じる。あくまでもアラウの至芸を前面に、しかしいつになくアクセントをつけた熱っぽい追走である(特に第3楽章)。これは一種の感動への「触媒」といっていいかも知れない。その心栄え、掛け合いがなんとも清清しい。

→ Philips Years にて聴取。


       

0 件のコメント: