Friday, May 25, 2018

名盤探訪 Gergiev  Russian Heart

Russian Heart
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ゲルギエフの30代後半から40才台を中心とする17枚の廉価盤BOX。師カラヤンの同じ年頃(1950年代)での活動は、フィルハーモニー管との膨大な録音を残す一方、ウィーン・フィルと親交、その後ベルリン・フィルの常任を掴んだ文字通りの昇竜期だった。その師を見習うが如き、ゲルギエフ怒涛の録音記録である(この他にも多くの音源がある。一部重複もあるが、12枚組の廉価盤集 Art of Valery Gergievも参照)。
ゲルギエフはウィーン・フィルとも良好な関係を保っており(Valery Gergiev/ Vienna Recordings)、その点でもカラヤンの背中を追っているようなところもある。
一方、録音に関しては、ゲルギエフはその主力分野を故国ロシアものに絞っており、そこはムラヴィンスキーの跡目を継ぐような慎重な対応である。
ゲルギエフの音楽には独特の大局観があり、曲ごとでしっかりと見通しが効いている。そのうえで思い切りの良い演奏スタイルで、シャキッとした音作りが身上。ある意味で1970年代のメータ/ロサンゼルス・フィルの演奏を彷彿とさせるものがある。
そのゲルギエフも還暦を越えて円熟期に入る。カラヤンのようにさらなる高みに到達するか、メータのように若き日に比べてやや色褪せるか、今後の活動を占ううえでも注目のマエストロの記録である。

<収録情報>(録音年代順)
・ムソルグスキー:展覧会の絵、チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ(1989年7月)L
・ボロディン:交響曲第1番、第2番(1989年10月)R
・プロコフィエフ:ロメオとジュリエット(抜粋)(1990年8月)L
・チャイコフスキー:『眠りの森の美女』抜粋(1992年2月)M
・ラフマニノフ:交響曲第2番(1993年1月)M
・1812年~ロシア管弦楽名曲集(1993年4月、5月)M
・ショスタコーヴィチ:交響曲第8番(1994年9月)M
・ストラヴィンスキー:火の鳥(1995年4月)M
・プロコフィエフ:オラトリオ「イワン雷帝」全曲(1996年9月)R
・チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」、ロメオとジュリエット(1997年7月)M
・スクリャービン:プロメテウス(1997年7月)M
・ストラヴィンスキー:春の祭典、スクリャービン:法悦の詩(1999年7月)M
・ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」(2001年9月)M,R
・ショスタコーヴィチ:交響曲第4番(2001年11月)M
・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番(2002年5月)M
・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(2002年6月)M
・プロコフィエフ:スキタイ組曲、アレクサンドル・ネフスキー(2002年7月)M
・プロコフィエフ:交響曲第1番、第3番、第5番(2004年5月)L
――――――
(摘要)
L:ロンドン・フィル
M:マリインスキー劇場管弦楽団
R :ロッテルダム・フィル


       

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