Thursday, May 24, 2018

名盤探訪 Toscanini Brahms 4 Symphonies

4 Symphonies
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トスカニーニのブラームスの交響曲全集。本日、出張時の往復の車中で2,3,1,4の順に聴く。古き録音のせいもあるだろうが、全体に筋肉質な響きで、音に<贅肉>がない。言い換えれば、甘い感傷とか、ドイツ的なエモーションとか、そうした抽象的な<フリンジ>を一切感じない。

注意して聞くと、各番とも全4楽章の力のバランスに最大限配慮しており、1曲を聴き終わるとき充足感に過不足がない。次に、ダイナミズムの懸け方が要所要所でピタリと決まっており、それを基点に前後の抑揚をはっきりとつけている。それはいわば一定の「山稜」構造とでも言うべきかもしれない。緩徐楽章のカンタービレに特色があるとの見方もあるが、むしろ磨きぬかれた硬質の叙情性(それがトスカニーニらしさのひとつの特色と思うのだ)がストレートに胸にくる。こうした機能主義的なアプローチが、実はブラームスの雄渾で緻密な作風とよく合致していると感じる。是非、現役廉価盤で多くのリスナーの耳に届いてほしい全集である。


       

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